仕事も勉強もできる１年間のワーキングホリデーは、 最初に目標を立てることが成功の鍵

ワーキングホリデーから始まり、学生ビザ、ワークビザそして永住権を得て、現在はネルソンの語学学校で受付兼日本人カウンセラーとして働いています。幼い頃に、父の仕事の関係で香港に3年間暮らし、それがきっかけで海外に興味を持ちました。日本に戻ってからもずっと海外で生活してみたいという気持ちがありつつも、中学、高校、大学と進学し、最終的に日本の旅行会社に就職しました。仕事はとても楽しく、遣り甲斐があったものの、始発で出社し、終電で帰宅するというハードな毎日でした。そんな中、ワーキングホリデーをした知り合いに話を聞いて魅力を感じ、小さい頃から夢だった海外生活を若いうちにしてみたいと強く思い、２年間務めた仕事を辞めてワーキングホリデービザでニュージーランドに来ました。

 

ニュージーランドを渡航先に選んだのは、カナダやオーストラリアに比べて日本人の旅行者が少ないこと、また比較的に物価が安く、人種差別が少なく安全なところ、そして何よりも羊の数が人の数よりも断然に多いといわれるくらい広大で豊かな自然があるところに惹かれました。ニュージーランドに到着して最初の4カ月は、ネルソン・イングリッシュ・センターで語学アップに励みました。その後は日本食レストランやモーテルのクリーナー、地元のスーパーなどいろいろな職を経験しました。語学学校の仕事をするようになったのは、たまたまレセプションのポジションを募集していたのと、自分が通っていた学校だったので、スタッフ、先生方と親しくしており、また自分自身が生徒だったこともあり、何か日本人の学生の手助けになればという気持ちでアプライしました。最初はボランティアで受付の仕事を手伝っていましたが、その後、徐々に仕事を覚え、雇用していただけるようになりました。

 

ニュージーランドで生活していて、日本と一番違うと感じるのは生活スタイルです。日本にいた時は、仕事一筋でなかなかフリータイムがなく、お金はあるけど休みがないという状況でした。それに比べて、ニュージーランドの人は生活をサポートするために仕事はしますが、それ以上に自分の興味があること、趣味などに時間を費やします。ガーデニングや家のリフォームなども、少しずつ自分で楽しみながらやる人が多く、週末にキャンプやハイキングなどして、思う存分に楽しみます。

 

日本からニュージーランドに来た人は、オークランドやクライストチャーチ、クイーンズタウン、ウェリントンなど大きな都市に滞在する人が多いと思いますが、もともと田舎好きの私には、ネルソンはとても居心地がいいところです。町のサイズが大きすぎず小さすぎず、銀行や郵便局、マーケットなど、生活に必要なものが町の中心地にコンパクトにまとまっています。また海や山に囲まれており、車はもちろん徒歩で行ける範囲に大自然が広がっているのもこの町のいいところです。ネルソンは“サニーネルソン”と呼ばれるくらいニュージーランドの中でも晴天率が高く、多くの人がアクティビティーを楽しんでいます。

 

ネルソン・イングリッシュ・センターは、オークランドなどの都市部にある学校に比べて日本人留学生の数が少なく、特に夏の時期、学生の半分はスイスからの留学生になるので国際色豊かな学校です。先生と生徒の距離感もとっても近く、何かわからないこと、質問等あれば、いつでも快く答えてくれます。学校内は常にイングリッシュオンリーのポリシーがあり、本気で語学を身につけたいという人にはおすすめです。英語で毎日過ごすことは不安もあるかと思いますが、日本人の私が常に学校にいるので、困ったことなどあればすぐに相談にのることができます。

 

これからワーキングホリデーにチャレンジしたいという人にアドバイスしたいことは、目標を立てることです。最初から1年の設定をしなくても「これがやりたい！」という何かを見つけて下さい。私自身「海外で生活をしてみたい」という思いで、まずは英語力のアップを目標にしました。その後、「英語環境の中で地元の人と仕事をしたい」「学校に再度通うためにお金を貯めたい」「ケンブリッジ検定に合格したい」など、その時、その瞬間で想いも変わりました。ニュージーランドで暮らすうちに、ここでの生活が何よりも幸せを感じる場所だと気づき、最終目標が永住権へと変わり、5年経った今でも自分が選んだ道に後悔はしていません。皆さんにとってワーキングホリデーが新しい第2の人生のスタートとなることを願うとともに、有意義な1年になる事を応援しています。

 

体験談一覧へ