世界の障がい者の人のために働きたい

お名前:加藤 康介(カトウ コウスケ)さん

留学先:デンマーク オーフス ボランティア

留学期間:2014年1月~2015年1月

参加プログラム費用:1,550,000円

滞在方法:プロジェクトに住み込み

特別なことはない。でも「人を大切にする」という基本的なことを当たり前にできる場所

 

私は日本で障がい者福祉(主に知的障がい)の分野にずっと携わってきました。それで日本のみならず世界の障がい者の人達のために働きたいと思い、その第一歩として北欧の障がい者施設で学んでみたいと思いデンマークへ来ました。

 


私が派遣されているのはオーフスの郊外にあるDjurslands Folkehoejskole という知的障がいの方たち50名ほどの入所施設です。私の第一印象は障がい者といってもかなり軽度の方が多く、ほとんどの方がお話ができるし、トイレや着替え食事といった身の周りの事もほとんど介助なしでできる方が多いです。ですからトイレ介助や食事介助、入浴介助などの業務を想像していた私にとってはいささか拍子抜けする感じでした。

 


利用者の皆さんは毎日ここで何をしているかというと音楽、美術、スポーツ、演劇、園芸などのそれぞれ専門の先生たちがいて、それぞれ1週間~数週間ずつ自分の希望でその科目を選択し活動を行っていきます。また上記のもののほかにやはり肥満がここの施設でも大きな課題となっていて運動や正しい食生活(お菓子やジュースばかり取らない等)に取り組んでいます。どの活動も利用者の人が楽しめるようにそれぞれの職員が工夫している姿がとても感心させられます。

 


4か月ここで過ごしてきて私の感想は「とても平和である!」ということです。日本の軽度の障がい者の施設もかなり知っていますがこんな平和な施設を見たことがありません。実は陰でいじめとかあるんじゃないかと思っていましたがない!けんかもほとんどない。盗難なんて全然ない。何かトラブルがあった時はみんなで「話し合い」で解決します。職員の人達も一緒に話し合いに参加し結論を押し付けたりすることはありません。私は毎日ここでいろいろな先生方の手伝いをしていますがなぜこんなに平和なのか?いつも不思議に思っています。最近わかりかけてきた答えはこの施設だけではなくデンマークという国自体が、非常にストレスがなく「基本的人権を大切にする」という国だからなのかなと感じています。

 


一人ひとりがとても尊重されている、自分がかけがえのない存在だと実感できる社会があるからこそこの施設の中も平和が保たれているんだなと思えます。職員の人達は、あまり介助はしません。逆に利用者同士で助け合ったり介助しあったりしています。職員はそれをものすごく評価します。先日糖尿病の容体が悪化して入退院を繰り返している利用者がいましたが「もし糖尿病の発作で倒れている人がいたら」という題で救命措置の練習を利用者に行っていました。私はびっくりしました。長い経験でも職員には何度もそういった研修をさせてきましたが利用者にそういったことをさせるということは一度もなかったし考えたこともなかったからです。

 


ここでは特別な設備を持っているわけではありません。何か特別な指導方法や療育法をしているわけでもありません。ただ「人を大切にする」という基本的なことを重んじているだけです。

この方が利用した会社/学校

留学手配会社名 NPO法人 ICYEジャパン
所在地 〒169-0074 東京都新宿区北新宿1-7-21 高澤ビル901号
営業時間 10:00~18:00(火~土)
定休日 日・月・祝日
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