日本にいたら絶対できない経験、出会いが自分を成長させてくれる

学校の1年留学プログラムからニュージーランドの高校へ編入・卒業へ
母親が過去にした海外旅行の話を幼い頃から聞いていて、海外への憧れも強くなり、漠然と海外へ行ってみたいと思っていました。中学受験をするときに、中学３年次に１年間留学するコースがある学校を見つけて受験し入学。中３でいざ留学というときには、英語は苦手科目で、準備万端という状態では全くありませんでしたが、来たからにはとことんやろうと決意しました。

 

留学中の１年間、ホストファミリーと積極的に料理やガーデニング、日曜大工を通して会話をしたり英字新聞を読んで記事の感想を英語で書き、ホストマザーに添削してもらうなど、自分なりに工夫して、色々な人たちに協力してもらえたおかげもあり、かなり英語が話せるようになりました。

 

一年という留学生活を通してせっかく話せるようになった英語も使わなければもとにもどってしまう。それはもったいない。こんどは英語を学ぶのではなく英語で学ぶ経験をしたいと思い、日本の高校１年生を３カ月で修了し、ニュージーランドの新学期の時期に高校に編入しました。

 

メディカルサイエンスの分野に強いマッコーリー大学へ
卒業後は、ニュージーランドの大学に進学するという選択肢もありましたが、私はオーストラリアの大学を選びました。

 

ニュージーランドの大学受験は、日本のように入学試験はなく、３年間のテストの成績によって入れる大学が決まります。オーストラリアの大学とも提携していて、ニュージーランドだけでなくオーストラリアの大学も選ぶことができたのです。ニュージーには中学のときを含めるとすでに４年もいたしもっと違う世界を見たいと思いオーストラリアに決めました。

 

マッコーリー大学に決めたのは、自分が学びたいと思っていたメディカルサイエンスの学部があることと、ほかのどの大学よりも実習や実験の時間が多かったからです。私は机の上で勉強したり暗記するよりも、実験などを通して実際に目で見る方が自分の勉強のスタイルに合っているので、この大学を選択しました。

 

帰国子女枠で日本の大学に進学するという道もありましたが、自分の興味のある理科系の枠が日本の大学にはほとんどありませんでした。

 

大学では、レポートや宿題が多いので、スケジュールを作って計画的に片付けるようにしています。今、ホルモンセラピーや、免疫力を高めたりする研究に興味があり、その分野で大学院に進んで研究を続けたいと思っています。大学院に入るための試験があり、高得点をとれば進学先の選択肢が広がるのでがんばりたいですね。ある程度働いてからこの分野の先進国である大学院に行ければいいなと思っています。

 

留学って、毎日が新しいことばかりで一日として同じ日がない。勉強をしていても常に新しい発見があります。留学しなければ出会うことのなかった人にたくさん出会えました。サーフィンやダイビングなど、日本では絶対にしなかったであろう経験もたくさんしました。

 

将来は、先進国の人も途上国の人も平等に治療を受けられる世界をつくりたい。
もっとたくさんの人の病気を体への負担を軽減しながら治せる研究に携われるといいなと思います。あとは、親にとてもお世話になったので、親が誇りに思えるような人になっていたいですね。