留学とは、奇跡であり人生における外せない時間
お名前:冨髙隼一さん
留学先:Universita Ca’Foscari Venezia
将来のキャリアのために留学が必要だと思ったこと、前回留学したときに、もっと学ぶ必要があると感じたことが、今回の留学のきっかけです。イタリアを選択したのは、イタリア人の友達がいて、彼らとの時間が楽しく、もっとイタリアを知りたいと思ったからです。
留学して最初に感じたのは「多少図々しくても行動したもの勝ち」ということ。
大学の留学生窓口を訪ねるのにweb上で予約をする必要があったのですが、いつまで待っても予約ができませんでした。ところが、直接足を運んで交渉すると案外要件を聞いてくれる。真面目にルールに従うだけでは解決しないのだと実感しました。
勉強面では、イタリアの大学生が勉強にかける時間はとても長く、日本の大学生とは比べものになりません。また、大学の成績が就職活動に大きく影響するシステムや、就職難の影響から、単位を認定されるのみではなく好成績をとることへの情熱が大きいです。満足できる成績をとるまで何度でも試験を受けられるという、日本にはないシステムも印象的でした。
自分でもがんばったなと思うことは二つあります。一つは試験について、もう一点は自分で始めた勉強会についてです。
一つめの試験についは、正直言って、イタリアに来て初めて試験に臨んだ時の私は、イタリアの大学の試験を甘く見ていました。試験とは別の、プレゼンなどの活動に手ごたえを感じていたため、十分な勉強時間も取らずに試験を受けたところ、あっさりと落としてしまいました。しかしこの経験がいい刺激となり、以後受けた試験ではかなりの準備(一つの試験に80時間ほどだったはず)を行い、なんとか満点をとることができました。
もう一つは、自分で始めた勉強会です。
この勉強会は、日本人留学生と日本語を学ぶイタリア人学生が定期的に集まってお互いの言語を教えあう場です。初めはメンバー集めから、スケジュールや勉強内容の組み立てまで慣れないことばかりでしたが、授業とは別にさらに勉強や、文化交流をしたいという仲間たちとの想いのもとなんとか続けています。この勉強会のおかげで、時間をかければ簡単な会話ができるようになりました。アルファベットの発音から始まった頃と比べると大きな進歩です。
試験に勉強会、どちらもまだまだ頑張っていきたいです
国境や文化を超えて多くのひとと友達になれたこと、イタリア人のステキな彼女ができたことは、留学して一番嬉しかったことです。
また、慣れない異国での生活を通じて、問題解決力、自己管理力、そして英語力も向上しました。
生活面については、食事は主に自炊ですが、大学ではキャンパス内のカフェでよくパニーノを食べます。
おすすめのランチは、BIGOIのパスタです(一律5~6.5ユーロ)。BIGOIとはパスタの一種類で、うどんのようにボリュームがあり、もちもちしてておいしいです ちなみにソースはすべて美味しいです。
究極の夢は、福沢諭吉や渡辺嘉一のように紙幣の肖像や紙幣の一部に自分のイメージが載せてもらえること。現実的な夢としては、将来は教育機関や教育ビジネスを対象としたファンド会社の運営や、これまでにないタイプの学校の創立と運営をしたいと思っています。
勉強以外でチャレンジしたことは、友達と朝日を見にヴェネツィアと大陸をつなぐ橋をシャツ一枚で走ったこと。カメラを忘れるという痛恨のミスを犯したのでもう一度トライする予定です。
私にとって留学とは、奇跡でありかつ人生における外せない時間、必要なステップです。今は、「もともとヴェネツィアに留学することは決まっていたのかな」などと感じています。たくさんの人と出会い、経験をする中で自分を見つめて、より自分とはどんな人間か?何がしたいのかなどが見えてきています。今回の機会も含め自分に携わって頂いている全ての方や縁に心から感謝しています。
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