環境問題や貧困問題など、ボランティア支援する内容は様々。 世界中から集まるボランティア仲間と活動や寝食をともにするので、語学学習や異文化体験としても魅力的。
海外ボランティア(国際ボランティア)とは、NGO団体(民間の非政府組織)が海外で活躍している現場に赴き、実際に自分の肌で活動を見たり聞いたり体験したりすることです。自分が掲げた課題を実際に体験し、課題解決への方法を考えます。国によって、環境問題や貧困問題など、ボランティア支援する内容は様々。プログラムによっては、世界中から集まるボランティア仲間と活動や寝食をともにするので、語学学習や異文化体験としてもとても魅力的なのが海外ボランティアです。対象とする年代も幅広く、高校生や大学生から社会人やシニアを対象としたプログラムもあります。
海外ボランティアでは、観光や現地ツアーとは異なり、普段の旅行や観光ツアーなどでは行けないような地に赴くこともあります。過去に行ったことのある国でも、観光とは違い、全く違った側面を知ることができるのも魅力の一つ。ここではそんな海外ボランティアについて紹介していきます。
昨今、大学生が海外ボランティアに参加する機会が飛躍的に増えています。大手旅行会社などが海外へのボランティアやインターンシップを多く企画するようになり、国際ボランティアを仲介するNPOも増加しています。
日本にいると海外の事情を実感することは少ないと思います。スラム街の貧困問題、宗教間の対立などの日々の中で様々なニュースが取り上げられていますが、日本にいる私たちには実感があまりわかないことも多いと思います。私たちが実際に海外現地を訪れ、そこでボランティア活動を始めることにより、これまで見えてこなかった実情や、実感がわくとともに、国際理解への深い理解が高まるのではないでしょうか。
①多様な文化体験をしながら、新しい人間関係を構築できる
海外ボランティアに参加する人は世界中から集まります。それぞれの国の人や言葉から、違う価値観をお互いに共有できること、その人たちと一緒に活動を行い、短い間でも寝食を共にし、生涯の友達が世界にできたり、異国の地で活躍する日本人スタッフたちと交流したりすることができます。
②自己成長ができ、新しい視野・視座の獲得
国が違えば、考え方や物の見方がまるで違うものです。その価値観の違いに疑問を持つこと、受容することから、自分の中での常識が変わり、視野が広がるという体験をすることができるでしょう。あるいは、苦しい状況の中でも凛として生きている人々を見て、勇気が出るということもあるでしょう。国際ボランティアが終わった頃には、少し新しい自分で帰国し、世の中の見え方も違うものになっていることでしょう。
③現地の支援活動に貢献できる
多くのツアーやキャンプでは参加費の支払いが必要ですが、その参加費の一部が募金となり、現地の活動を支える大切な資金になります。また、ボランティアが現地に訪れるだけでも、大きな意味があり、困難な状況におかれている人々や現地のNGOたちの心の支えにもなります。募金という間接的な支援ではできない直接的な支援貢献が可能となります。
もちろん自分が「行きたい国」に行くことが興味の幅を広げる国際理解への第一歩だと思いますが、中には自分がこの活動をしてみたいという「プログラム」もあるはずです。子供関係や福祉関係であればメキシコやオーストラリア、日本語教育であればニュージーランドやフィリピン、観光業に興味があればマイアミでのボランティア活動などがありますが、自分の行きたい国でしたいプログラムを見つけて充実した滞在生活をおくることが大切ですね。もちろん国によって参加するための費用はかなり違うので、自分が行きたい国がどの程度の予算で活動に参加できるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
どんなところ? | ビザ | |
---|---|---|
メキシコ | 人口一億370万人。時差は15時間程。1810年の9月にスペインより独立したため、話されている言語は原住民族の言葉を除くとスペイン語がほとんどです。日本人の移住も100年前からあり、カトリック教徒が9割の国です。サンバやメキシコ料理でも有名な国です。 | 日本国籍の場合、半年間(180日以内)の滞在であれはビザは不要です。それ以上の滞在の場合、大使館へ団体のインビテーションレターや推薦状の申請が必要になります。 |
オーストラリア | 気候は温暖。自然が多く、海や山のアクティビティが充実しています。とくに、ビーチのアクティビティが好きな人におススメ。時差が-1~+2時間と少なく、日本の家族と連絡が取りやすいこともポイント。フレンドリーな国民性、異文化に寛大なことも魅力です。 | 1日の滞在であってもETA(Electronic Travel Authority)と呼ばれるビザが必要。3カ月未満の留学なら学生ビザは不要。 |
フィリピン | 校舎、学生寮、食堂などの施設が同一敷地内にあり、親子で24時間を共に過ごせるのが特徴。授業はマン・ツー・マンレッスンが中心。掃除や洗濯のサービスも込で、費用は欧米の3分の1というコスパの良さが人気。 | 1週間以下の短期留学であってもSSP(Special Study Permit=特別就学許可証)の申請が必要。通常は学校が申請手続きを代行してくれます。 |
※ビザについては、突然変更になることも多いので、下記サイトで必ず最新情報を確認しましょう。
メキシコ ⇒ embamex.sre.gob.mx/japon/index.php/ja/consulares/visas
オーストラリア ⇒ www.homeaffairs.gov.au/trav/visa
フィリピン ⇒ www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000249.html
国際ボランティア活動に参加するにあたって、何のために活動に行くのかを明確にしましょう。自分が何をしに海外へいくのかをはじめから設定しておくことで、帰国後の成長を比較することができます。「自分が興味のある国で困っている人たちを助けたい」「とにかく色んな分野に興味があって参加してみたい」「国際的な理解や、国際的な視点を養いたい」など、理由は様々だと思います。その中で活動しにいく目的を設定することで現地での活動もスムーズに行うことができるようになるのではないでしょうか。
滞在する国によって異なりますが、多くの場合は現地でのホームステイが基本となります。活動場所によってはホテルでの宿泊などになる場合があり、事前に確認が必要です。多くの活動参加者はホームステイを希望するようです。現地の家庭にホームステイをすれば、日本とは違った経験がたくさんできるからです。また、日本とは違う料理はもちろんのこと、現地の習慣や、しきたり、マナーなど、たくさんの違った文化を経験し、自分の価値観を広げることができます。
ボランティア活動と言っても、国によってその種類やできる期間などさまざまです。例えば博物館や図書館など文化財の清掃作業、地域を盛り上げるイベントを手伝う活動、環境保全に関するもの、現地の農場を手伝うFarm Stay、スポーツや社会教育、障害学習の活発化に向けたワークショップのボランティアなど多岐にわたる分野で国境を超えた活動が行われています。活動時間は通常1日6-7時間、週5日程度で働きます。
参加する年齢などの決まりはプログラムによって異なりますが、基本的には10代〜シニア(50歳以上)まで条件付きで参加が可能です。高校生や大学生が長期休みを利用して旅行や留学で海外に滞在する際に、週末、もしくは2~3週間の短期ボランティアに現地で参加することも可能です。
さらに、長期休みの取りにくい社会人でも、週末の空いた時間に参加する超短期のボランティアもあります。しかもこのようなプログラムは、カンボジア、台湾、モンゴル、ベトナム、香港など日本と近い国で開催されることが多いので、興味のある方はぜひ参加してみてください。
プログラムの応募条件には20〜30歳以下と記載されるものもあれば、専門的な知識を必要とする経験豊富なボランティアを募集する場合は、満40歳から満69歳のような年齢制限を設けた募集もあります。
また、応募の際には語学力の審査、健康診断の受診(ワクチンの接種)が必要となるので、渡航までにしっかりと体調の管理と現地での生活に困らないように、語学力の向上に向けた勉強が必要です。
費用も国によってまちまちで、先ほど例にあげたメキシコやエクアドルのボランティア活動においては、1ヶ月の活動体験をすると、日本円で約15万~(+旅行券)。オーストラリアのでは日本円にして1週間で約12万~(+旅行券)など、国やしたい活動プログラムによって差があります。
※費用は目安ですので、プログラムの内容や料金は変わります。最新の情報を確認しましょう。
国 | プログラム費用 | 滞在期間 | 現地での活動 |
---|---|---|---|
メキシコ | 150,000 円~ | 1ヶ月間~ | ・幼稚園・保育園での活動 ・医療・福祉施設での看護活動 ・女性問題への取り組み ・ストリートチルドレン保護等 |
オーストラリア | 120,000 円~ | 1週間~ | ・日本語教師 ・幼稚園ボランティア ・福祉施設での看護活動等 |
フィリピン | 27,000 円~ | 1週間~ | ・スラムでのストリートチルドレンの支援 ・孤児院の支援 |
異国の地でボランティアをすることはとても貴重な体験です。実際に海外へボランティアに行きたいとなったとき、何を心がけるべきでしょうか。先述した通り、海外へボランティアに行くのはあなた一人だけではなく、日本各地から、または世界中から同じ志をもった人たちが集まります。そこで一番大事なことは協力しあうことで活動がしやすくなることを頭にいれておくことでしょう。
自分の国の価値観や考えを押し付けず、さまざまな人たちの考えや価値観を理解し、共有しあい、良いと思ったものを自分の中に取り入れることで、よりよいボランティア活動になっていくでしょう。活動で得られる情報や実体験だけでなく、スタッフ間の交流も、あなたにとってかけがえのない人生の貴重な時間の一部となると思います。
将来自分が国際協力の分野で活動してみたい人、自分の価値観を変えたいと感じている人は、ぜひ海外ボランティアへ参加してみてはいかがでしょうか。
大学に入ったらアルバイトでお金を貯めて海外へ行きたい!しかも旅行ではなく海外で”なにか”したい! 英語を上達させたい人は留学へ、海外で働く経験をしてみたい人はインターンシップやワーキングホリデーがあります。そして近年は「”なにか”したい!」と、国際ボランティアで海外へ行く大学生も増えてきています。
目的はさまざまで、「誰かの役に立ちたい」というだけではなく、「現地の子供たちと触れ合いたい」や「都会ではない現地の生活を見てみたい」という人も多く、旅行では行かないその国のリアルな面を知りたいという人が多いです。 それでは、海外ボランティアへ実際に行こうと思ったらどうすればいいのでしょうか。
「海外ボランティア・海外ボランティア」とは海外で行うボランティア活動のことですが、内容は主催団体によって大きく異なります。
・海外ボランティアプログラム事業をメインに活動するNPO団体
・国際協力活動を行うフィールドで体験プログラムを作るNGO団体
・旅行会社 ・JICAの青年海外協力隊
・他にも学校主催、学生団体主催
など多様な選択肢があります。
費用や活動国、活動内容がそれぞれ違うので自分の興味によって選ぶことができます。費用面では、NPO・NGOのプログラムは旅行会社と比べ安いものが多いですが、その分宿泊場所など生活面が現地の生活に近く簡易なものが多いです。 また、大学が海外ボランティア参加者へ奨学金を出していたり、単位となったりすることもありますので、自分の大学にどんな制度があるか調べてみるといいでしょう。
ボランティア
1,050,000円~
ボランティア
439,800 円~
ボランティア
1,000,000円~
ボランティア
933,200 円~