公開:2013-06-18 更新:2019/02/19
「
人の真似ではなく、自分にしかできないことをやりたい」という伊藤さんが、憧れる職業は「通訳案内士」。日本を訪れた外国人観光客に京都の街を案内したいそうだ。
そのためには、まず英語力が必要。普段の生活の中で、できるだけ英語に触れようと海外のドラマを繰り返し見たり、WEBサイト上の英語ツールを使ったりして勉強していたが、なかなか思うようにいかなかった。そんなとき、たまたま見つけた『あの国』特派員募集の記事。「楽しみながら英語を学べる機会はめったにない!」と思い、すぐに応募したそうだ。
フィリピン、セブ島の沖合い数キロのところにあるマクタン島が今回の目的地。 マクタン・セブ国際空港に到着すると、南国らしい熱気が肌に感じられた。 私が滞在するフィリンター語学学校の寮までは、空港から車で10分という近さだ。 寮から学校へは、ジプニーという小型のバスで移動する。 初めて乗るジプニーは揺れが激しかったが、まわりの景色を楽しめるし、何より風が気持ちいい。
学校に到着すると、さっそく50分間のマンツーマンレッスンが始まった。 ネイティブのシャーロットという女性の先生はとてもフレンドリーで、話しやすい。
英語があまり話せない私でも、ジェスチャーを交えながら楽しく自己紹介をすることができた。 私の名前チカは、フィリピンのスラングでTALKという意味があるそうで、「チカです」というと驚いていた。 1対5のグループレッスンも発言する機会が多いので、気を抜く暇もなく必死で授業を受ける。 質問の意味が理解できなくて、焦ってしまうことも多いけれど、毎回の授業がとても刺激的で貴重な時間を過ごしているという実感が持てる。 休み時間になると、金曜日に行われるスポーツフェスタのために、先生たちがダンスの練習を始める。
そんな明るい先生たちだが、授業では真剣な目つきになり、熱心に教えてくれた。 先生は皆トレーニングを受けており、授業の準備を怠らない。
フィリンター校の講師の評判がいいと聞いて納得だった。
授業が終わると、仲よくなった韓国人留学生のアイリーンといろいろな話をした。
英語で思ったことを伝えるのは難しく、言葉につまってしまうが、それでもなんとか伝えたい、通じ合いたいという気持ちで会話を続けた。
初日と比べ、少しずつセブの生活にも慣れ、コミュニケーションを楽しんでいる自分に、少しだけれど自信が持てるようになった気がする。
学校がショッピングモールの2階にあるので、帰りにスーパーで買い物をするのに便利だ。
セブに来ていちばん驚いたのは、日本に比べて物価がとても安いこと。
街ではペットボトルの水が20円、2時間のマッサージがホテルよりずっと安く400円で受けられる。 タクシーも安いが、街中を走っているジプニーはもっと安い。セブでは、ちょっとリッチな気分になれる。
平日はしっかり勉強するので、週末はリゾート気分を満喫して滞在を思いっきり楽しみたい。 今回私は、初めてのことにたくさん挑戦することができた。 まずはボートで海に出て、パラセーリングにトライ! パラシュートを体に装着し、体が浮き上がったと思ったら、あっという間に空高く舞い上がる。 雲は近く、ホテルは小さく、遠くの山の輪郭はくっきり見える。 最高に気持ちがよかった。
それから、高級感あふれるリゾート風のスパで、ストーンマッサージを受けた。 光が降り注ぐ個室は、女性なら誰でも喜びそうなかわいらしいアジアンテイストの造り。 心地よい香りに包まれて、全身をほぐしてもらった。
ほかには、ゴルフ体験、シューティング体験、ギター工場の見学、歴史的な記念碑や像のある公園へも行くことができた。 また、マクタン島からセブ本島の中心街へも買い物に出る機あった。
マクタン島とセブ本島は大きな橋でつながっているが、橋の向こうは、まるで別世界。
のんびりした景色が広がるマクタン島とは雰囲気ががらりと変わって、セブ本島は交通量も多く都会的。 南国セブは、リゾート地と都市の2つの顔を持っているのだ。 巨大なショッピングモールをはじめショッピングスポットが多く、とても便利だと思った。
この研修で新しいことにチャレンジできて人生観が変わる思いだった。
世の中にはこんなにも多くのことがあって、さまざまな体験ができるものかと改めて感じた。
自分の枠にとらわれず、なんでも挑戦すれば、今まで見えなかった世界が見えてくる。
最終日の夜、大勢の人が私の見送りのために集まってくれた。
アイリーンと抱き合って別れの挨拶を告げると、急に寂しさが込み上げてきた。
あまりに密度の濃い1週間で、体験したことのひとつひとつが大切な思い出になっている。 夢や目標のために英語を勉強するのは大切だが、その原動力となるのは他国の友だちとの出会い、理解したいという気持ちだ。
セブはいろいろな意味で新しい世界を私に見せてくれた。 この出会いに感謝して、これからの人生に活かしたい。
(撮影/Cebu Pot)
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