公開:2018-05-18 更新:2019/02/15
芸術的なセンスを持ち、小さなころから音楽に親しんできた木内さんが現在興味を持っているのはアート・セラピー。ボランティアとして活動している中、海外から来日するアート・セラピストと交流の機会があり、世界共通語ともいえる英語の必要性を感じていた。そんなとき目にしたのが特派員募集の記事。このチャンスを逃すわけにはいかないと応募を決意。「”歴史を重んじる国”というイメージに興味があり、英語の上達とその英語を使ってシンプルに表現をする文化を体験したかった」と木内さん。滞在は1週間だが、得たものは大きかったようだ。
ロンドン郊外のブライトンに到着。初めての英国に胸が高鳴る。 今はクリスマス一色で街の飾りつけも華やかだが、ブライトンは静かな保養地といった感じだ。 翌日は午前中に手続き、施設案内、クラス分けのテストを受け、午後から授業となった。
エンバシーCESは地元のベラビーズ・カレッジと近代的な建物を共有する語学学校。 屋上庭園や自然光を使い、環境にやさしく、また最新のテクノロジーにも対応できるようにワイヤレス・ネットワークが校内どこでも使えるようにデザインされたモダンな校舎だ。
授業は午後2時から5時半まで。会話中心の内容なので、使える英語を身につけるには近道だと思った。 先生のジョーディはとてもフレンドリーで、授業も笑いあり真剣なまなざしありと、テキストだけでなくディスカッションやゲームをまじえ、楽しく学べる雰囲気を作りだしてくれる。 先生の”You are unique!”とか”Everyone is winner!”という言葉には、とても勇気づけられた。
クラスメートは中国人、コロンビア人、ブラジル人、トルコ人などさまざま。 それぞれの国の違いや共通点を話し合うなど文化交流がとても興味深い。 中国人のステラはカトゥーンの大ファンだそうで、私が日本人というだけで質問攻めにあって大変だったが、クラスはとっても楽しい。 みんな自分の意見をしっかり持っているので、自分自身もしっかり意見を持たなければと考えさせられた。 授業で使われるテーマやほかの生徒との交流を通して、笑顔が世界をつなぐと実感できた。
学校の校舎から中庭を隔てた4階建ての建物が400もの個室を持つ寮だ。 コインランドリーや生徒達が集えるテレビやゲームのある部屋もある。 部屋には大きな勉強机と備えつけの本棚、クローゼットとベッド。 中庭を望む大きな窓からは、自然の光が部屋いっぱいに入ってくる。
ヒーターも完備されていて、雨と海風が冷たいブライトンの街を歩いてきた後にはありがたい暖かさだ。 毎日部屋には掃除が入り、清潔で快適な生活が送れ、勉強にも集中できるようになっている。
食事は3食とも学校の食堂でとることができる。 セルフサービスとなっていて、その場で見て好きなものを注文する。 「今日は何にする?」と気軽に声をかけてくれる給仕のお兄さんたちも、とても陽気でフレンドリーだ。
西洋風の肉食が主な食事だったら困るかな?と心配していたけれど、魚、ベジタリアン・ピザ、肉料理、焼きそばなどバラエティーにとんだメイン料理に加え、副菜のサラダも種類が豊富で、毎日違ったものが食べられるのがうれしい。
入学時にカードを渡され、それが校内でのお金代わりとなり、食事もカードを係りの人に渡してスキャンをするだけで購入できる。 食堂は広々としていて、生徒や先生たちの憩いの場になっている。
フリータイムは、ブライトンの街に出て市場をのぞいたり、教会を訪れたり。 私はその土地の香りや風を感じるのが好きで、ウインドーショッピングだけでもまったく飽きない。 色とりどりの花が所狭しと並ぶ花屋さんは、明るさと美しさが際立ち、元気と笑顔をもらった。
ブライトンはビクトリア女王が休暇に訪れた場所だそうで、美しい建物も多い。 その中でも、もっとも有名なのがパビリオン。
人通りの多いブライトンの街中だが、パビリオンのまわりには芝生や草花が植えられた公園があり、のんびりとリスや鳥を見ることができる都会のオアシス的存在だ。
そして南に足を進めると、目の前に大きく広がった海に感激! 石がゴロゴロしたビーチを見るのは初めて。 夏にはたくさんの人でごった返すらしいが、今日はまわりに誰もおらず、ビーチをひとりじめだ。 ビクトリア時代から続くという海辺のアトラクション”ブライトン・ピアー”はいまだに現役で、海の真ん中でメリーゴーランドに乗ったり、ゲームを楽しんだりできる。
ブライトンは歴史がまだ残りつつも新しい文化と交じり合った魅力的な街だった。 店や人々が個性的で魅力にあふれ、みんな自分の時間を楽しんでいる。 東京での生活とは違い、リラックスした自分にも出会うことができた。 語学学校は、年齢も国籍も違う人がたくさんいて、国際交流ができるし、自分の世界観が広がる貴重な場だった。
これを機に、自分自身について、日本についても改めて考えるきっかけになった。 世界の人々が笑顔で健康的な生活が送れるように、英語をはじめ、アートや演劇など国境を越えた言葉と表現を使い、積極的に活動していきたい。
(撮影/Madoka Fujita 文/Madoka Fujita)
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