公開:2019-11-14 更新:2019/11/14
高校生や大学生になると、留学ということがより身近になってきます。海外の高校に留学して現地高校生と同じ生活を送る、現地の大学で現地学生や他国の留学生と共に学ぶ交換留学。まだまだ多感な高校時代、そして自分の将来をより真剣に考え始める大学時代だからこそできる交換留学はチャレンジしてみる価値ありです!
「交換留学」というと、英語がペラペラで成績優秀な生徒しか参加できないと思っている人が多いのではないでしょうか。「敷居が高くて私にはとても…」と最初から諦めてしまっている人も多いのでは? しかし、実際のところはそうでもないのです。高校生・大学生だったら誰でもチャレンジでき、多くの先輩達を世に送り出している素晴らしい制度なんです!
高校生の交換留学制度は第二次世界大戦後、アメリカで始まったものです。日本では1954年に8名の高校生がアメリカへ派遣されたのが始まり。「交換留学」の目的は、勉強よりもむしろ「国際交流」。現地の高校生と同じ生活をすることによって、直接異文化を体験できるようプログラムが組まれています。語学習得に力をいれた「語学留学」や、高校卒業目的の「私費留学」と大きく異なる点はここにあります。
留学中、生徒は現地の一般家庭の一員となり、地元の学校に通います。ホストファミリーや学校は、ボランティアで留学生を受け入れてくれているので、私費留学に比べて費用が抑えられます。留学生用のクラスで勉強するのではなく、現地高校生と同じ授業を受け、同じ宿題も出る生活。「日本から海外へ、海外から日本への相互交流」が交換留学の基本です。
交換留学の窓口は、いくつかの留学・交流事業団体に設けられており、選考試験は団体ごとに全国で実施されています。
大学生の交換留学は多くの場合、在籍する大学の協定校へ約1年留学するというのが一般的です。
日本で在籍している大学に籍を置いたまま留学することが可能で、留学中に取得した単位をそのまま在籍校で成績に反映させることができます。協定校以外に留学する場合は、交換留学にはならず、私費留学になってしまいます。
交換留学の多くは、NPOやボランティアによって運営・管理されています。NPOとは、営利を目的としない組織で、活動を支えるのはボランティアの人たちです。たとえば、現地で学生を受け入れてくれるホームステイや学校関係の人々、いろいろな相談に乗ってくれるスタッフなど、そのほとんどがボランティアとして無償で働いています。交換留学の費用が、私費留学に比べてグンと安いのはそんな理由からなのです。「国際交流のお役に立てれば」という善意の心が、リーズナブルで安全な留学生活を支えているわけですね。
交換留学では、その準備段階からボランティアにサポートしてもらうことが多くあります。たとえば、オリエンテーションでの先輩留学生の協力もそのひとつ。現地で苦労したことやアドバイスなど、彼らの口から直接聞く体験談は、どんな参考資料よりも現実的でためになりそうですね。誰だって行く前は不安でいっぱい。そんな気持ちを和らげてくれるのが、同じプログラムに参加したOB&OGの声です。帰国後、今度は自分が先輩となって体験談を伝えていくことで、国際交流の役割をきちんと果たしていきましょう!
好きなときに出発できる私費留学と違って、オリエンテーションの期日や出発日がはっきりと決められているのが特徴です。「1年間」というのは、現地高校や協定大学での1学年を終えるまでの期間ということで、正確には10カ月間でプログラムが終了するケースがほとんどです。
留学当初はチンプンカンプンの授業も、クラスメイトや先生に助けてもらいながら、次第に理解できるようになっていきます。半年もすれば会話が上手くなり、自分の意見をクラスで言えるようにも。宿題のレポートを書くスピードが速くなり、会話にも困らなくなるのがちょうど10カ月。一般的な英語の上達度はこんなところでしょう。
とはいえ、交換留学の真の目的は国際交流。選ばれた留学生は、日本の学生代表の親善大使としての役割をきちんと果たさなければなりません。といっても何も難しく考えることはなく、毎日真面目に学校に通うことはもちろん、地域の人達と積極的に交流するよう心がけること。自らその国の文化を吸収しようという気持ちを大切にすること。こういった姿勢を1年間忘れずにいることが重要です。
多感な学生時代に留学を経験することで、その成長ぶりには目を見張るものがあるといわれています。1年間の留学生活を終えて帰国した先輩達が、ボランティアとして次に続く留学生の世話をごく自然にするのは成長の現れ。自分の体験を後輩に伝えることは、国際交流のひとつの役割であり、帰国後も続くのが交換留学なのです。「国と国との架け橋になる」、ちょっと大袈裟かもしれませんが、そんな学生になるのは素敵なことですね。
準備は1年前から始めましょう!
日本で交換留学プログラムを行う国際交流団体はいくつかあります。
毎年4月ごろから、各団体の交換留学のパンフレットが出揃います。「これは」と思った団体があれば、出願書類を用意しましょう。指定された申込用紙に記入するほか、必要書類を揃えます。中学3年間と高校の今までの成績表のコピーなども必要なので、書類提出の際確認を。大学生の場合は入学時にこのような交換留学制度がある場合は案内がありますので、必要な準備がすぐにできるように確認しておきましょう。
高校生の試験内容は、英語テストと作文、一般常識のテスト、そして面接が一般的。募集時期に合わせてそのつど試験を行い、合格ラインに達した人は全員合格。1回の派遣で何度も募集を行う団体では、定員がいっぱいになり次第、募集を終了します。
大学生の場合は、学内の規定の沿って選考が行われます。多くはGPA(成績)や単位とIELTSやTOEFL、TOEICなどのスコアが必要になるので、これらの英語技能試験を受けておく必要があります。
交換留学のための必要書類は日本の高校の先生に記入をお願いする書類や健康診断書、パスポートなど実にさまざま。それらがきちんと揃っていないと出発できないので、団体の指示に従って進めましょう。また、留学の動機をエッセイに書いたり、ホストファミリーへの手紙も準備したいですね。
なお、学生は留学国までは選べますが、受入地域やホストファミリーは基本的に団体側が現地と相談しながらアレンジすることになります。
英語研修や生活準備など、出発前にはやることがいっぱい。英語圏以外へ留学する人は、英語と同時にその国の言葉も少し勉強すると現地でより楽しく過ごせます。
少人数でのミニオリエンテーションから全員集合の宿泊オリエンテーションまで、オリエンテーションはひんぱんに行われています。常に積極的に参加すれば留学への意識も高まってきますよ。
出発当日に持っていく荷物は、スーツケース1個くらいで十分。洋服は現地で購入できるし、必要があれば日本から送ってもらうこともできます。ただ、ホストファミリーへのおみやげや、日本の写真などは忘れずに持っていきましょう。
出発当日に持っていく荷物は、スーツケース1個くらいで十分。洋服は現地で購入できるし、必要があれば日本から送ってもらう方法もある。ただ、ホストファミリーへのおみやげや、日本の写真などは忘れずに持っていこう。
同じ地域にステイする留学生が集まり、現地生活についてのオリエンテーションを受けます。事前の語学研修を受ける人は、1~2カ月早く出発。
ホームステイ先での留学生活がスタート。団体によって異なりますが、現地ではボランティアスタッフが生活やトラブルの相談に乗ってくれます。各スタッフには担当地域があり、そのなかにステイする留学生のサポートを担当します。
帰国したあと、留学生は日本の生活にスムーズに戻るための帰国後オリエンテーション。「現地ではこうだったのに!」という逆カルチャーショックになる人も多いのだとか。
交換留学の先輩として、これから出発する後輩へのアドバイス、同窓会の運営など、ボランティアとしての活動は幅広くあります。
この記事を書いた人
「あの国で留学」の編集チームは全員が留学経験者。留学会社に勤務し実際に留学を希望する人のカウンセリングを行ったメンバーもいます。留学へ行きたいと希望する人の気持ちもわかり、実際に行った経験からどんな情報があったらいいかも熟知しています。留学を希望するすべての方に役立つ情報を発信していきます! |
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