公開:2012-05-14 更新:2019/06/05
前川あすかさん(22歳) 日常会話以上の語学力とビジネススキルを身につけるため、大学を1年休学してビジネス留学&インターンシップに参加。現在、ショッピングモールでコンシェルジェとして奮闘中!
ICC国際交流委員会・ 9カ月のワシントン大学での研修+約3カ月のインターンシップを体験するInternational Business Professions(IBP)プログラム。コーディネーターが希望職種などの相談にのってくれる。
「就職前に留学とインターンシップを体験し、スキルアップ+自分の視野を広げたい」と、大学を1年休学して渡米した前川さん。現在はシアトルの高級ショッピングモール「パシフィック・プレイス」のコンシェルジェとして働いている。この仕事を希望したのも、将来マーケティングの分野で活躍するという目標から。
「そのためには顧客の視点で物事を考えることが必須。カスタマーサービスを現場で学ぶことは、将来の仕事にプラスになると考えたんです」。
しかし、最初の1週間は緊張の連続だった。アメリカでは英語のアクセントも人によってさまざま。そのため何を言われたのか理解できず、何度も聞き返してお客様に迷惑をかけたことも。また、各店舗の情報を把握してお客様に伝えるのはもちろん、「車椅子を借りたい」「荷物を預かって」など、各店舗が対応していないサービスを提供するのもコンシェルジェの仕事とあって「ノートに書いても書ききれないくらい」覚えることが山のようにあった。さらに、お客様の中には観光客も多く「ホテルを紹介して」「街のイベント情報がほしい」といった要望に答えるため、街全体の知識も不可欠。
「なのに、ダウンタウンに関してはほとんど知識がなかったんです。ぐずぐずとインターネットで検索してお客様を待たせてしまったこともありました」。 なんだか自分に自信が持てず、でも、それをお客様に見せてはいけない……。そんな思いでへこみそうになったことも1度や2度ではなかったそう。
しかし、「落ち込みそうになったら、自信につながることをしよう」と、前向きに考えるのが前川さんの強み。
「理解できないフレーズに出合ったら、お客様が去った後、同僚や上司に『今お客様が使った言い回しを教えてください』と再確認するようにしました」。 館内の店舗を1軒1軒回って、店のコンセプトや商品の説明を聞いたり、上司に『お客様から質問の多いスポット』を教えてもらい、地図を片手に街を歩き回って情報収集に励んだ前川さん。周りの人達も、そんな彼女の努力を温かくサポートしてくれた。お客様の言うことが理解できなかった時は、上司や同僚がすかさず傍に来てお客様の要望を聞き、その場を和やかな雰囲気にしてくれたそう。
また、「お店の場所を伝えようと『○○ is rightthere』と言ったら、上司から『ビジネスでは、それは△△の右手ですよ、というように丁寧に場所を伝えなければね』と。仕事の場に必要な言い回しもいろいろ教わりました」。
インターンを始めてまだ1カ月だが、お客様と接する時間が長くなるにつれて語学力もアップし、質問にもてきぱきと答えられるように。今では各店舗との連絡係や、同僚と一緒にではあるが、クローズ(閉店作業)も担当している。
「任される仕事が増えると、それが自信につながります。特にうれしいのは、お客様に『Thank you』と喜んでいただけたとき。希望に沿ったサービスを提供できた!と、やりがいを感じる瞬間です」。 出発前は、大学を休学することに不安もあったという前川さん。しかし「思いきって渡米したおかげで、挑戦した分だけ得られるものがある!ということを日々学んでいます。この経験は、帰国後の就職活動や仕事にもきっと生かされると思います」と笑顔で語ってくれた。
● 日常会話程度の語学力
● カスタマーサービスの経験はほとんど無し
● 自分の殻を破るのに勇希が必要だった
● 接客に必要なビジネス英語を学ぶことができた
● 実戦でカスタマーサービスのノウハウが身に付いた
● 何事も挑戦しなければ始まらない!がモットーに
アメリカでは、たとえ留学生であっても、熱意があれば周りも応援してくれるし、自分の努力次第でいろいろな仕事を任せてもらえます。 私はここで「何かにチャレンジしないことには何も始まらない」ということを実感しました。最初は自信がないかもしれませんが、ためらわずにトライすることが重要です!
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