「商社に勤めていたのですが、英語が全然できなかった。本当に悔しかった」。輸出入関連の仕事で独立するという夢のためにも、英語は必須。コンプレックスを抱えたままではいけないと、伊藤さんは会社を辞めて留学することを決意した。
当初、日本人との付き合いを避けていたため、留学後1カ月間は友達が1人もできなかったという。「3カ月目ぐらいから日本人を含めていろんな国の人と付き合うようになりました。やっぱ友達がいないと楽しくないですよ」。
留学6カ月目には、一般コースに物足りなさを感じ始めるようになり、TOEIC準備コースへ。「新しいボキャブラリーが勉強できるし、点数という目標がはっきりしているのでがんばれます」。490点だったスコアは2カ月間で750点にアップ。目標は800点だ。
留学生活は来年春まで続けるつもり。「留学したからには、それなりの英語力をつけてからでないと帰れませんから」。
真剣に授業に取り組む伊藤さん。勉強とアルバイトの合間には、近所の公園で友達とスケートボードを楽しんでいる。
伊藤さんの通う「ランゲージ・システムズ」では、多くの生徒が実用的英語を学ぶ場としてバイト制度を活用している
1カ月目
留学10日目に買った車がハズレ車で、修理に2千ドルかかるはめに。日本人と付き合うのを避けていたためもあり、友達は1人もいなかったです。
3カ月目
学校では日本人を含め、モンゴル、韓国、フランスなどの友達ができました。午後から通っていたアダルトスクールでもいろんな国の友達ができました。
6カ月目
英語のヒアリングができるようになったのはこの頃。8カ月目にはTOEIC準備コースに移りました。文法がしっかり勉強できたので、会話力もアップしました。
9カ月目
日本から持ってきた資金を使い果たしてしまい、午前中は学校でバイトをすることに※1。でも、おかげで英語を使う機会がぐんと増えました。
伊藤宗也さん
「英語コンプレックスを克服するため」に、4年半勤めたアパレル商社を退職しロサンゼルスへ。現在、午前中は語学学校「ランゲージ・システムズ」でアルバイト(※1)、午後はTOEIC準備コースで勉強中。将来は、輸出入業関連の仕事で独立するのが夢。
※1…アメリカのF-1ビザ(学生ビザ)の場合、フルタイムの学生には週20時間までの就労が認められる場合もある。ただし、働けるのは学校内のみなど条件があるので確認