公開:2020-02-10 更新:2020/02/10
近年では、欧米の文化であったハロウィーンが日本でも恒例の行事となりつつあります。そしてこの「ベビーシャワー」も、若い女性には浸透しつつある行事です。
最近芸能人が妊娠をしたときに、友人がベビーシャワーをしてくれた様子を公開したりしています。SNSで発信する人も多くいますが、ではこの「ベビーシャワー」、いったいどのようなものなのでしょうか。
アメリカを中心とした北米の文化であるベビーシャワーは、親しい親戚や友人たちが集まって、出産を控える妊婦さんの”安産祈願”をするためのパーティです。「シャワー」とは、「降り注ぐ」という意味を表し、妊婦さんとこれから生まれてくる赤ちゃんにたくさんの祝福が降り注ぎますように!ということを意味します。
日本では、無事に生まれてきたことを確認してから出産祝いを贈りますが、アメリカでは生まれる前に行うのですね。しかし、そんな日本でも最近では親しい友人同士でベビーシャワーを行うこともあるようです。
ベビーシャワーの始まりとなるものは、第二次世界大戦後のベビーブーム時に生まれました。その後1950年代から1960年代にかけて、贈り物によって妊婦さんの経済的負担を軽減するためのものへと変化し、現在のようにプレゼントを渡すスタイルになりました。アメリカでは、一般的に、妊婦さんが欲しいものを贈ります。
主役は出産を控えた妊婦さん。彼女の体に負担がかからないように、妊娠7-8ヶ月頃の安定期に行われることがほとんどです。ベビーシャワーの必須のアイテムで、象徴とも言えるのがダイパーケーキ(おむつケーキ)です。 「オムツのケーキ?」と驚くかもしれませんが、とても可愛くデコレーションされたもので、一見するとオムツで作られているとは分からないくらいです。
主催は妊婦さん本人または、友人や家族・職場の方・親しい人が行います。基本的に参加するのは女性だけで、お互いに子育てについての情報交換をしたり、産まれたらなかなか遊べなくなるので、その前にみんなで集まって楽しく過ごしましょうという女子会みたいなものです。
ベビー用品のお店、BABiESRUS(ベビーザらス)のレジストリー用トップ画面
日本の場合、相手のことを考えながら喜んでもらえるものをプレゼントに選びますよね。しかしアメリカは違います。もらう側が、あらかじめ「ほしい物リスト」を作成してお店に登録しておくのです。いかにもアメリカらしい合理的な方法ですよね。
でも確かに、出産準備としてすでに親戚からおさがりをもらっていたり、すぐに大きくなるのに新生児サイズのオムツばかりいただいてしまったり、自分の趣味に合わないなど、本当に欲しいものは人それぞれ違います。
全てのお店で「ほしい物リスト」が作成できるわけではないですが、デパートや個人のお店などその多くで可能です。妊婦さんは、自分の好きなお店で欲しい商品をリスト化し、そのお店に登録しておきます。インターネットの普及に伴いレジストリーも変化してきました。以前はお店に出向いて手書きでリストを作成していましたが、現在ではオンラインで行うことが増えています。
それでは実際にはどのような手順で、レジストリーをしていくのでしょうか。ベビー用品を扱う大手、ベビーザラスの場合でみてみましょう。
ベビーザらスのサイトへ行き、メニューの中から「Baby Registry」を選びます。
すると、上の画像の専用サイトが表示されます。
次に、レジストリー作成のため、自身のアカウントを作成します。
アカウントができると、このレジストリーはなんのためかを聞いてきます。
・ベビーシャワー用のベビーレジストリー
・お誕生日
・クリスマス
・他
このように、アメリカではベビーシャワーだけでなく誕生日やクリスマスにも、自分の欲しいものをリクエストできるのです!ベビーザらスは赤ちゃん用品の専門店なので、「結婚祝い」の選択肢はありませんが、他のお店であれば結婚祝いもリクエストができます。
今回はBaby Registryを選択します。
すると次に、
イベントのタイトルや開催日、プレゼントの発送先、生まれてくる赤ちゃんの性別、登録者情報などを入力する画面になります。
これらを入力すると、情報が保存され、商品を選ぶことができます。
お店を決めて、欲しい商品を選びレジストリーを行なったら、親戚や友人などへベビーシャワーの招待状にレジストリーしたお店も明記して、郵送やe-mailでお知らせします。日本であれば「自分からプレゼントを催促してる感じ・・・」など思ってしまいそうですが、欧米では習慣化されているため、みんなそんなことは気にせずに招待状を送りますし、受け取る側も嫌な気持ちはしません。
プレゼントする人たちは、予算に応じてリスト内から選んで購入します。オンラインや店内に備え付けてある機械に本人の名前を入力すると、商品のリストを見て購入する事ができます。購入したものは、自動的に妊婦さんへ送られるシステムも多くなっています。
誰かが購入するとその商品はリストから消えるので重なることもありません。
もちろん近くに店舗があり、実際に商品を見ながらリストを作りたい場合にはそれも可能です。通常2〜3店舗でレジストリーを作っておきます。アメリカではごく一般的なことなので、プレゼントを贈りたい人がレジストリーの有無を聞いてくれたりします。
親戚や友人、職場の同僚が主催してくれることが多いので、サプライズで行われることもあります。完璧に飾り付けがされた部屋で、可愛く盛り付けられた食べ物や飲み物で、妊婦さんをお祝いします。職場でお祝いしてくれる場合もあるので、その時には「女性限定」ではなく、もう少しカジュアルな感じで、男性も一緒に参加します。
子供を産んだ経験のある女性であれば、特に最初の子供だと出産準備でたくさんのものが必要になるのをご存知かと思います。そんなときにこのベビーシャワーをしてもらえたら、とっても嬉しいですよね!ただし、アメリカのようにレジストリーができるお店が日本にあるのかは・・・。しかし「ほしい物リスト」は作れます!
ベビーシャワーが「おしゃれ」「可愛い」「楽しそう」と少しずつ日本でも認識され始めています。ベビーシャワーには欠かせないダイパーケーキを作る人を養成する講座や、ベビーシャワーのプランナーを養成する講座などもあり、資格として確立しつつあります。
また、ベビーシャワー用の装飾グッズやダイパーケーキが帰る通販サイトなどもあり、需要は増えています。「ベビーシャワー歓迎」のお店もありますので、開催したいけれど場所が・・・と思われる方は、一度検索してみると良いでしょう。
日本ではベビーシャワーをしたからお宮参りはしない。ということはないと思います。そのため、このベビーシャワーは、もちろん安産を願っての集まりですが、仲の良い友達と「もうすぐ産まれるね」「安産だといいね」とわいわいしゃべりながら楽しむパーティーと言えるでしょう。今はまだ一部でしか盛り上がりを見せてはいませんが、特に「映える」写真が撮れるベビーシャワーは、これから若いママを中心に日本でも浸透していくかもしれませんね。
この記事を書いた人
「あの国で留学」の編集チームは全員が留学経験者。留学会社に勤務し実際に留学を希望する人のカウンセリングを行ったメンバーもいます。留学へ行きたいと希望する人の気持ちもわかり、実際に行った経験からどんな情報があったらいいかも熟知しています。留学を希望するすべての方に役立つ情報を発信していきます! |
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