フィリピン、ミンダナオ島ダバオへ行こう~【日系人会への訪問】

公開:2019-04-08 更新:2019/04/08

フィリピン ダバオ市 日系人会への訪問

ここ日系人会(PNJK=Philippine-Nikkei-Jin-Kai)のオフィスは、フィリピン日系人会国際学校、ミンダナオ国際大学と同じ敷地内にあり、その建物の1階にオフィスがあります。突然の訪問にも関わらず、快く受け入れていただき、お話を伺うことができました。  

 

日系人会は、フィリピンの首都であるマニラに本部を置き、国内10数か所で事務所を構え日系人への支援を行っています。この日系人会の主な役目は、戦後、取り残された残留孤児の方の身元調査、戸籍回復、その他法的支援・相談を弁護士が中心になって支援しています。  

 

ここダバオ市の事務所へは、数年前に天皇陛下のご訪問もあり、今年1月には、安倍総理の訪問も記憶に新しいところです。  

ダバオ市には、移住者はもとより多くの日系人の方が住まわれています。フィリピン全体では、10万人、20万人とも言われています。 ここダバオ市には、1世、2世の年配の方を初め、5世まで総勢7000人程度の方が暮らしています。   彼らは、明治後半から始まった入植の子孫であり、戦前麻の事業を始め、ここダバオ市に最大2万人のコミュニティを作ったそうです。 戦後多くの人々が日本に帰還しましたが一部の方々が残り、日系人として生活をしています。

 

日系人の数の推移

 

日本語クラスへの訪問

ここダバオ市は、日本語や日本文化の教育も盛んです。特にこのミンダナオ国際大学は、フィリピンの中でも日本語教育に力を入れており、数々のコンテストで好成績を収めています。   本学校の理念は、 “奉仕、学際、将来に基づき、学生一人一人が世界のさまざまな困難に立ち向かえる力を持てるような総合かつ質の高い教育を提供する。”です。 約15年前に日本フィリピンボランティア協会の支援によって、ダバオ市に唯一フィリピンで日本語学科(主専攻)を持つ大学として設立されました。学科は、日本語の専攻のある教養学部を含め、6学部から構成されています。  

日本語授業の様子

ミンダナオ国際大学の学生たち日本語の授業の見学にお邪魔しました。

授業の様子大学2年生のクラス

1クラス、約20名の人数で男子学生が2割、女子学生が8割の比率です。先生は、地元フィリピンの方で、使用している教材は、本学校独自の教科書。クラスの雰囲気は、発声も大きく挙手も頻繁で、さすがフィリピン、南国の気性が感じられました。 多くの生徒が、将来、日本での就職を希望していますが、卒業後の来日は生徒達の10%と狭き門となっているそうです。

 

高校生も大学生も利用する図書室自習のための図書館の一室

図書館は、水色の制服の大学生と赤いベストの高校生の共同の場です。右端には、日本から寄贈された中古のパソコンが並び、館内には所狭しと日本の本が並んでいました。

 

ひな人形などの日本文化も展示

日本文化の節分を紹介

校内の廊下には、日本文化を親しむための伝統工芸品の数々や、その時期に合わせたイベントの案内などが多数張り出されていました。上記は雛壇と節分です。是非、忘れることなく、後世に日本の伝統文化を伝えていってもらいたいと思います。  

 

さて、次回は最終回として、「番外編」をお届けします。 今回の訪問の中で印象に残った出来事をいくつか紹介したいと思いますので、お楽しみに!  

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