ワイン・インターン生のNZ通信 vol.8

公開:2017-10-02 更新:2018/07/19

注目のピノ・ノワールを一度に満喫できるイベント


 

皆さんこんにちは!有泉歩美です。

 

オークランドでは、やっと雨の多かった冬が過ぎ、暖かい季節が近づいてまいりました。
ワイナリーのあちこちでもブドウの新芽が芽吹き始め、冬にニュージーランドにやって来た私もやっとワイナリーをゆっくり訪問できるぞ!とワクワクしている今日この頃です。

 

ですが、ワイナリーを訪問するのも楽しいけれど、折角ならもっとニュージーランドの様々なワインを一遍に楽しんでみたい・・・
そんな贅沢な願いに応えてくれるイベントが、先日オークランドで開催されました!!

 

今回はそのイベント「Pinot Palooza Auckland 2017」について、レポートします。

 
Pinot Palooza Auckland 2017

 

Pinot Palooza Auckland 2017


 

ピノ・パルーザは、2012年にオーストラリア・メルボルンで創設された、ピノ・ノワール品種のワインに特化した、南半球最大のイベントです。
創設以来250以上ものワインと、100以上のピノ・ノワール生産者が参加しています。
これまでにオーストラリアでは、メルボルン、シドニー、ブリスベン、パース、アドレードの5都市で開催され、ニュージーランドでも、オークランド、ウェリントン、クライストチャーチの3都市で開催されています。

 

そしてなんと、このピノ・パルーザは、2016年には135%の成長を誇っており、まさに急成長を遂げているイベントなのです。

 

今回はこのイベントにボランティアスタッフとして参加し、会場裏の準備から当日のイベントの様子までを覗いて来ました!
なぜ、ピノ・パルーザがこれほどまでに急成長を遂げているのか、その秘訣を探っていきたいと思います。

 

まるでクラブにいるかのような会場内


 

今回のピノ・パルーザ・オークランドの会場は、フェリー乗り場横のShed 10 という、以前貨物中古車の保管場所として使われていた建物です。
外観を見た時には「本当にここが会場なの?」と思わず戸惑ってしまいましたが、中に足を踏み入れてみるととても雰囲気の良い広々とした会場が広がっていました。

 
雰囲気の良い広々とした会場
本当にここが会場?広くて雰囲気のよい空間

12時のVIP開場、13時の一般会場に向けて、朝から急ピッチで会場設営を行いまいます。
タイトなスケジュールの中でも、さすがの段取りと連携で、次々に準備が進んでいきました。

 
オシャレな装飾
会場のセッティングもスムーズ

そして会場30分前にはスタッフミーティングを行い、全スタッフ戦闘準備万端の様子!

 
開場前のミーティングの様子
最後にみんなでミーティングです。

12時のVIP会場に合わせて、私はウェルカム・ワインのサーブ係をさせていただきました。
今回のワインは、マールボロ地方のワインメーカー・ノーチラス、2014ヴィンテージのスパークリングワインです。色合いも香りもとても華やかでした。

 
2014ヴィンテージのスパークリングワイン
ウェルカムワイン

その後、一般開場されてからは会場はすぐに満員に。
まるでディズニーランドのような混み具合です。

 
会場はすぐに人でいっぱいに
多くの人で賑わうフロア

実はこのイベント会場では、終始大音量の音楽が流れていました。

 

ピノ・パルーザ運営側自身も“伝統的な「ワインの教育的試飲会」よりも「音楽祭」のようなイベントを”と述べているように、まるでクラブに来ているような雰囲気でした。

 

確かに私も受付を担当していて、ワインイベントには珍しく、若い世代や女性のお客さんが非常に多いなという印象を受けていました。

 

実際の統計でも、参加者のうち35歳未満の方の割合や女性の割合は60%にまで上っていることが示されています。

 
大音量のBGMの中若い人が多く来場
若者が多く来場

では、なぜピノ・パルーザはこの若い世代や女性顧客を獲得するマーケティングに成功したのでしょうか?

 

SNSと連携した効果的プロモーション


 

この快挙の裏には場づくりの工夫に加えて、プロモーションにおいても大きな成功の鍵がありました。

 

ピノ・パルーザは若い世代の顧客にアプローチするために、FacebookやTwitter、Instagramといったソーシャルメディアの活用に効果的に取り組んでいます。
その結果、SNSや口コミによって多くのお客さんの獲得に成功しました。

 

実際に当日も、カメラマンの方が終始イベントの様子を撮影し、リアルタイムでInstagramに投稿しており、こうした即効性がさらにイベントの熱を伝染させている秘訣なのだと思いました。

 

またお客さん自身もイベントの写真をたくさん投稿している様子が見られ、Instagramで「#pinotpalooza」を検索してみると、多くの写真で溢れかえっていました。

 

今“フォトジェニック”という言葉がとても話題ですが、まさに写真映えするワインをどのようにプロモーションに活用していくか、その一つの答えをピノ・パルーザが証明しているのだと思います。

 

そしてこのようなユニークなマーケティング手法の結果、今まで得られなかった“熱狂的で若い世代層”の開拓に、ピノ・パルーザは成功したのです。

 
マーケティングが成功し若い人に人気
SNSの使用が成功し若い人に人気に

とはいっても、従来のイベントのようにワインイベント本来の楽しみも忘れてはいません。
近代的で華やかな雰囲気の中でももちろん、様々なワインメーカーの方と直接コミュニケーションを取りながら、いろいろなワインを試飲することもできます。

 

今回のまとめ


 

ワイン市場のさらなる成長に向けて、次々と新たな試みがなされている様子がとても興味深いですね。
若者を対象にしたワイン・マーケティングは、私の関心分野でもあったのでとても良い経験になりました。

 

そして実は、このイベントが2018年5月に日本初上陸するのだとか!
是非今回興味を持った方は、来年の日本開催のイベントに参加してみてはいかがでしょうか?

 

次回は、オークランドのプラネタリウム「STARDOME」についてです。

 

それではまた。See ya**

 

この記事を書いた人

大学3年の時に留学を決意。
語学だけでなく海外のビジネス現場で挑戦したい考え、自ら企業へコンタクトを取るなどして、All New Zealand Wines Limitedでインターンシップ生として働くことに。企画や広報の実務経験を積んだ末、帰国後は広告会社へ就職。「海外インターンシップ」という留学のカタチを、是非皆さんにもオススメしたいです!

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