公開:2019-10-28 更新:2021/05/27
永世中立国で治安のよいイメージのあるスイスはドイツ、フランス、イタリア、オーストリアそしてリヒテンシュタインと国境を接しています。4つの言語が公用語として使われていますが、共通語として英語も必要とされているので、英語教育も行われています。教育水準は非常に高く、留学先として特に世界各国の富裕層に人気のある国です。なぜスイス留学が魅力的なのか、その理由をアルク留学センターの相島晃子さんにうかがいました。
スイス留学は小学生などの低年齢でも寮生として入学できる環境が揃っていることが一番にあげられますね。また、もともと非英語圏の国ということもあり、留学生のための英語プログラム(ESL)やサポートが充実しています。そのため、北米に比べ入学しやすく、留学生が多いため英語ができなくても自分だけができないという劣等感を感じることなく留学生活をスタートできる点です。
また、スイスにはフランス語圏、ドイツ語圏、イタリア語圏があり、それぞれの言葉を公用語として使うため、生徒は英語以外の言語を身近に感じることができます。特に低年齢で留学した場合には、順応性も高く新しいことをどんどん吸収し学んでいくので、英語以外の言語を習得する生徒もいます。さらに、ヨーロッパという立地を生かし、休みの間にはさまざまな国へのオプションの旅行が提供されており、異なる国の文化を体験できる機会にも恵まれます。自然豊かな安全な国というイメージも強く、送り出す保護者としては安心感を得られるという点も大きいかと思います。
低年齢で留学する場合、英語力がほとんどない状態での入学になりますが、耳に慣れるのが早いので英語習得にかかる時間が短いのが最大のメリットではないでしょうか。大学進学時に重要とされる高校過程の学習をする頃には、英語力が中級以上になっている場合も多く、生徒の頑張りによっては良い成績を修めることができます。そして学業面以外では、世界中から集まる裕福な家庭の子どもたちと多感な時期をともに過ごすことで得られる絆やネットワークも大きな利点として挙げられると思います。
アメリカやカナダ、イギリス、スイスなどのヨーロッパの大学、または帰国して日本の大学を受験する生徒とさまざまです。
平日のサンプル・スケジュールを紹介します。
07:00 | 起床 |
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07:30 | 朝食 |
08:20 | 授業 |
12:30 | ランチ |
15:50 | 授業終了 |
16:15 | アクティビティ1 |
17:25 | アクティビティ2 |
18:30 | 夕食 |
19:30 | ソーシャル・アワー |
20:45 | 勉強または読書など |
22:00 | 消灯 ※時間は学年によって異なる |
※アクティビティは課外活動として自分の選んだスポーツやアート系活動を行うのが一般的です。
留学する学校と入学する学年にもよりますが学費・寮費・食費で年間700万円~1300万円ぐらいです。
スイスで地元の生徒たちが学ぶ教育システムはスイス・マチュリテという、スイスの大学の入学資格を目指すもので、一般的に日本人は選択しない教育システムです。
スイスのボーディングスクールで提供されているカリキュラムは国際バカロレア(IB)、アメリカ式、イギリス式、スイス式などさまざまです。複数の教育システムを提供している学校も数多くあります。どの教育システムが適しているかは留学するタイミング、お子さんの英語力、得意・不得意な教科、卒業後の進路などを考慮しながら絞り込むのが一般的です。
・国際バカロレア:スイス発祥のディプロマで高2・高3時の二年間のカリキュラムを履修後、IB機構の試験を受験し、24ポイント以上を獲得した際にディプロマが発行される。科目だけでなく知識の理論(TOK)というエッセイとプレゼンテーション、CASと呼ばれる奉仕活動の実施、Extended Essayと呼ばれる4000字の課題論文も提出しなければならない。
・アメリカ式:基本は日本と同じように一年間を通して行われる校内の試験で所定の成績を修めると翌年に進級できる単位制の教育システム。
・イギリス式:要所で国の定める国家統一テストを受験し、所定の成績を修めた場合に次のシステムへ進級できるシステム。高2、高3の二年間でAレベルと呼ばれるカリキュラムを履修。3~4教科に絞って奥深く学ぶ。
・スイス式:主にスイス国内大学進学を希望する生徒のためのシステム
選ぶことはできますが、スイスで留学生が留学できるのは私立の寮制の学校のみになります。それを踏まえて、例えば高校一年からIBスクールへ留学する場合、出願する時点で相当の英語力・学力が必要となるため第一希望だけでなく、第二、第三希望で必ず入学できる学校へも出願することをお薦めしています。
英語力・学力・子どもの興味ややりたい事(例えばスキーが苦手、もしくはやりたくない生徒に山の上にある学校はお薦めしません)や保護者として何を重視するか(サポートが手厚い学校が良いなど)をお伺いした上で学校を選んでいきます。
みなさんそれぞれそのご家庭での考えや方針をお持ちですが、特にスイス留学を希望される方は、お家が何か事業をされている場合が多いようです。
またカウンセリングの中で感じるのは、スイスの多様性と国が持つ安全なイメージに惹かれて決断されるご家庭が多いと思います。生徒はみなさんそれぞれに興味あることや留学先でトライしたいことなどを様々もっていますが、折角の機会なのでこれまでやったことのないスポーツやアート系の活動に挑戦したり、奉仕活動の旅行に積極的に参加してもらえればと思います。
留学先として多くの日本人が行く国ではありませんが、お話を聞いてみると早いうちから国際感覚を身につけさせたい保護者の方、もしくはお子さん自身にとっては安心して行くことができる留学先だということが分りますね。
ぜひ多くの方にスイス留学の魅力を知ってもらい、留学先の候補として考えてもらいたいと思います。
アルク留学センター 相島晃子さん
20年以上に渡り未成年の留学の手続きや渡航後のサポートを担当。
低年齢で留学した生徒たちが年々逞しく、そして心身ともに成長していく姿を
見ることができるのがこの仕事の醍醐味だと思います!
この記事を書いた人
「あの国で留学」の編集チームは全員が留学経験者。留学会社に勤務し実際に留学を希望する人のカウンセリングを行ったメンバーもいます。留学へ行きたいと希望する人の気持ちもわかり、実際に行った経験からどんな情報があったらいいかも熟知しています。留学を希望するすべての方に役立つ情報を発信していきます! |
ボランティア
280,000円~
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700万円~1000万円~