公開:2018-10-11 更新:2019/04/11
海外安全コラムでは、海外で危険なことに巻き込まれないためにできること、そしてもし万が一が起きた際の対処方など、自分の身を守るためのお役立ち情報をシリーズで発信しています。 海外留学に出発される際、少し気になるのは現地で安全・健康に過ごせるか、ではないでしょうか? ご自身やお子様が留学生活を安全に過ごし、無事に日本に帰国できるように、現地で要注意なリスクにも目を配る必要があります。 「海外安全.jp」で、海外の危機管理情報を発信している海外安全管理のエキスパート尾崎由博氏が、留学に出発する皆様の安全管理でお役に立ちそうなサイトを厳選しご紹介します!
まずは、日本政府外務省が運営するサイトです。世界各地の治安情報や生活上の注意点まで、政府公式の情報が網羅されている唯一無二のサイトとなります。 外務省海外留学者向けポータルサイト 特にHPを閲覧した際最初に目に入る「たびレジ」もしくは「在留届」はぜひ留学に出発する前に登録されることをおススメします。この「たびレジ」「在留届」に登録すると、は滞在先を管轄する大使館もしくは総領事館からリアルタイムで治安情報をお手元に届きます。例えば、次のようなデモによる滞在地中心部の混乱が予想される場合など、東京の外務省では把握しきれないような情報も無料で入手できます。 また、万が一、留学中に滞在先で非常事態(自然災害やテロ等)が発生した場合は現地大使館もしくは総領事館が「たびレジ」「在留届」に登録されている方への安否確認を行ってくれます。必要に応じて、国内の連絡先(ご両親等)にも日本政府から連絡が入りますので、送り出す側の皆様にとっても安心材料となるのではないでしょうか?
上記トップページから確認できる留学先国の安全情報を参照した後は、各国・地域担当の大使館・総領事館が作成している「安全の手引き」も確認してみてください。国全体を対象とした一般的な注意喚起に加えて、現地で多く発生している犯罪の手口や日本人の被害発生状況なども記載されています。 また、現地の文化や風習のうち、特にトラブルの元となりうる注意事項も参考情報として書かれています。特に3か月以上滞在される方は日本を出発される前に一読しておくと役に立つと思います。 国・地域別「安全の手引き」(各国・地域担当の大使館・総領事館作成) 最後に、滞在先に日本人会がある場合は、レストランや病院等の情報が詳細にまとまっている場合があります。(滞在先都市名)+(日本人会)といったキーワードで検索して現地に密着した生活情報を確認してみるのもよいかもしれませんね。
安全対策と並んでご心配の種になるのは現地での体調管理ではないでしょうか?特に日本ではほとんど問題にならない感染症への対策が必要な国もありますので、ご注意ください。日々の体調管理を除き、日本国内で準備ができる感染症対策と言えば、ワクチンの予防接種です。まずは留学される国、地域でどのような予防接種が必要か、確認してみましょう。 厚生労働省の検疫所が公開している予防接種の目安がありますので、こちらを参考にしてみてください。渡航先で推奨されているワクチンは必ず出国前に接種しておくことをおススメします。また、黄熱のように、ワクチンを接種したことを証明するカードがなければ入国できない国もあります。黄熱ワクチンの場合、接種後27日間はほかのワクチンが接種できませんし、ワクチンが有効になる(入国が認められる)のはワクチン接種後10日目ですので、早め早めの対応が必須です。
ただでさえ忙しい留学準備中、どのワクチンをいつ、どこで、何回接種したのか、を覚えておくまで手が回らないこともあるかもしれません。留学先の国で定められたワクチン接種の種類と回数が日本のそれとは異なる場合もありますので、どのワクチンを何回接種したか、は紙で正確に記録しておくことがおススメです。その際には英語と日本語両方で記録できるシートを用意しておくと、万が一現地で医療機関にかかった際、役に立つでしょう。 せっかくなので、筆者が海外で生活していた際に活用していたシートをご紹介します。
留学は無事に日本に戻ってくるまでが一区切り。安全対策や健康管理にも気配り、目配りして、ぜひ実りある留学をなさってください。 尾崎由博の他の記事を読む 安全はどの留学スタイルで渡航するにも必要なものです。しっかりと準備をして出発しましょう!
この記事を書いた人
海外安全.jp 代表 |