医療・看護業界の留学

医療業界留学

生きていれば必ず一度はお世話になる医療。また、症状によっては命にかかわるようなこともあるため、日頃から健康には気を付けたいものですが、コントロールするのはなかなか難しいことですね。留学とひとことで言っても種類はさまざまあり、最近では業界別・分野別の留学も増えてきました。特定の技術や知識を使って世界で活躍したいと考える人が増えてきている背景もあり、需要が多くなってきているためです。

医療業界にも多くの種類があります。医療分野は多くの選択肢があり、留学で学べる専門知識や技術を学ぶことができます。医療はなくてはならない分野。現在医療に携わっている人も、せっかく専門分野を学ぶなら最初から英語で学びたいという人にも、世界で活躍できる医療のための留学をご紹介します。

看護留学

医療業界留学

日本を始め、世界のさまざまな国や地域で看護師が不足しています。英語で看護を学べば、日本でも海外でも活躍できることができます。

海外で看護師資格を取る

看護分野の留学にも、短期と長期の留学があります。日本での看護資格がない人は、看護を学ぶための大学や専門学校へ入学し現地の看護師資格を取ることが可能です。海外で看護師として働くには、必ず現地の看護師資格が必要になります。海外移住を考えている場合は看護師資格で安定した仕事を得ることができるため、資格取得を目指す人もいます。また、すでに看護師資格を持っている場合は、規定の英語能力試験をパスすることで資格を取得できる国もあります。

アメリカ

正看護師（Registered Nurse）には2種類あります。看護師として働くためには必要な資格NCLEX-RNの登録をします。RNの登録をするためには登録の資格試験であるNCLEX（アメリカ看護師試験）に合格することが必要になります。また、アメリカでは州によって試験が異なります。
・ADN（Associate Degree in Nursing）：コミュニティカレッジで看護過程を修了
・BSN（Bachelor of Science in Nursing）：大学で看護の学士を取得

どちらも正看護師の資格ですが、ANDとBSNでは年収の差などが少しあります。
また、正看護師の上位職とCNS（専門看護師）、CRNA（麻酔看護師）などがあり、専門分野に精通している資格として、医師と同じように医療行為ができる特別な資格です。

正看護師に比べてできる仕事が減りますが、准看護師（Practical Nurse）もNCLEX-PNの資格が必要です。

オーストラリア・ニュージーランド

オーストラリアやニュージーランドでは正看護師の資格取得には看護の学位が必要になります。日本での看護師資格の有無ではなく、大学で看護学位の有無が重要になります。そのため、日本の看護師資格を持っていても、学位がない場合は、学位を取らなくてはなりません。その他には英語力の証明が必要になります。以下の基準を満たせば、国の看護師協会へ登録し、看護師として就労することができます。

・看護師資格有で学位有→IELTS7.0以上で看護師資格取得可能
・看護師資格有で学位無→医療系短大や医療専門学校卒であれば看護コース（1～2年）を受講し、IELTS7.0以上で看護師資格取得可能
・看護師資格無で学位有→看護学士以外場合はBachelor of Nursingのコースを2年受講し、IELTS7.0以上で看護師資格取得可能
・看護資格無で学位無→大学卒業レベルを基準としているため、高卒以上の場合は3年の看護学コース+1年のファウンデーションコースを受講

【医療に強いオーストラリアの大学】

カ―ティン大学

オタゴ大学

【体験談】

オーストラリアで正看護師になるために・・・

カナダ

他国と同様に、日本で看護師資格を持っている場合、免除される基準があります。カナダでは、各州によって基準が異なるため、留学したい地域の看護師資格の基準を調べる必要があります。カナダでは英語の他にフランス語も公用語になっているので、英語力、またはフランス語力の証明が必要になります。カナダでのNCLEX-RNで合格することで看護師資格取得が可能です。カナダの看護師資格の基準も基本的には学位があるかどうかによります。看護師資格はあるけど、学位がないという場合には、カナダで看護学位を取得する必要があります。

医療業界留学

海外でインターンシップやボランティアをしたい

現在看護師資格を持っていて、海外での医療に触れてみたいという人にはインターンやボランティアがおススメです。英語に触れながら、アシスタントナースとして現場で自分のスキルを発揮することができます。ワーキングホリデーを利用した有給インターンプログラムもあるので、海外の医療現場を知るには最適です。

インターン

オーストラリア、カナダ、フィリピン・セブ島などでは、有給インターンも多く、日本とは違った医療現場を見ることができます。外国人の患者さんへケアや海外での習慣、日本との文化の違いなどを学ぶチャンスになります。また、こうした有給インターンではなく無給のインターンも根強く人気です。スキルアップのためのインターンも人気ですが、発展途上国でのインターンでは、まだまだ医療が未発達な地域の医療を観ることができる貴重な体験です。しっかりとした医療を受けられる環境になる国とそうでない国があります。世界の医療事情をリアルに感じることができ、自分の成長にもつながります。また各国から看護師や看護学生がインターンに参加していますので、世界中に仲間ができるのは嬉しいですね。

アシスタントナース（Assistant in Nursing）
オーストラリアでは現地の正看護師や准看護師のサポートを行うことができるアシスタントナースの資格（Certificate Ⅲ）を取ることができます。日本で例えると介護士のような働きが主です。体の不自由な人や高齢者の手助けができます。
看護の大学進学を考えている場合にも、このアシスタントナースの資格があると有利ですね。入学時の英語力は高くなくても入ることができるので、実習後は、アシスタントナースとして活躍することができます。このアシスタントナースはTAFEで学ぶことができます。

オーストラリアの専門（カレッジ）留学【完全ガイド】メリット・費用・資料

ボランティア

主に発展途上国では、医療にまつわる多くの人や物が不足しています。医師、看護師、病院、衛生面が保証されている医療器具、ワクチン、治療薬など。こうした状況の中では病気になってしまったり、栄養失調になってしまったりと、健康に影響を及ぼしてしまいます。過酷な環境で生きる人々への支援をするために多くの看護師がボランティアに訪れています。また、発展途上国だけではなく、病院や介護施設、小児施設なのでもボランティアを募集しています。さまざまなバックグラウンドで生活している世界の人々。大切な命を預かる仕事は尊敬に値する仕事です。より良い経験ができるボランティアに参加してみるのも良いですね。

医療英語を学び、スキルアップしたい

日本での看護師としての仕事も海外の看護師としての仕事も同じように高度なスキルが必要です。海外ではどのような医療が行われているかを学ぶことができる留学です。国によってもできる医療、できない医療があり、スキルアップにつながります。また、日本でも多くの外国人が暮らしており、医療の現場での英語も必須な時代がやってきます。緊張する場面も多い中、外国人患者さんをリラックスさせてあげたいという看護師さんたちが多く医療英語を学びに海外へ飛び出しています。

【医療英語プログラム】

カナダで医療英語留学

看護師さんのためのセブ島留学

しっかり看護学を学べる留学から、今の医療現場を知ることができる留学、医療英語やスキルアップできる留学などさまざまな看護留学があります。海外で看護師になりたい人も、海外で活躍したい看護師さんにもぴったりの留学が見つかります！

医療通訳

海外ではもちろん、日本でも多くの外国人が暮らすようになり、国際化が進んでいる現代。医療にとって欠かせない医師や看護師はもちろん、薬剤師なども医療現場には必要です。そして、医療通訳は特に、現地に住んでいない旅行者や、まだ移住してきたばかりで言葉がわからない人にはなくてならない存在ですね。医療には専門的な用語が多くあります。症状や、治療方法を正確に伝えるということは非常に大事なことです。日本でも海外でも活躍できるので、日本でも海外でも、「困っている人を助けたい」「役に立ちたい」と考えている人にはぴったりですね。

【医療通訳のプログラム】

医療現場に役立つスキルを短期間で身につける！医療通訳コース＋インターンシップ

医学部

医療業界留学

日本の医療は進んでいて、世界各国から比べても水準が高く、世界一の医療と言っても過言ではありません。国によって、保険制度の違いから受けられる医療や負担が変わってくる海外と比べて、国民の負担が少なく医療を受けられる日本では日々医療の技術や研究が求められています。こういった医療の現場では高度な技術が求められるため、日本の医学部進学は非常に厳しく狭き門でもあります。また、優秀であったとしても、学費が高額であるため、諦めざるを得ないという人がいるのも現状です。また、アメリカやイギリスでも日本と同様に医学部の学費は高い傾向にあります。

医学部の学費が安い国はある？

海外で医師を目指す場合は、海外の大学の医学部で学ぶ必要があります。日本で医学部を目指す場合、大きな資金と学力が必要になりますが、海外では日本で求められているほどの学力は必要なく、一定の基準で入学することができる国があります。そういった国は費用も日本と比べると比較的リーズナブルで、医療を学べる最適な環境と言えます。また、海外で医師免許を取得後に日本でも医師免許を取ることができる国もあります。一方、学費が日本と同じように高い国ももちろんあります。語学と医療を一緒に学び、海外で活躍したい人にはチャレンジしがいがあります。

東ヨーロッパ地域では積極的に医学生を募集しているため、日本の半額以下で医学部に通うことができます。また、EU圏内であれば、医師免許は共通のため、EU圏内の他の国で就労することができます。日本の免許も取得することが可能なので、医師になりたいけれど学力が少したりない、海外で医師になりたい人にはおススメです。

【日本に比べて医学部学費が安い国】
日本では医学部6年間で約2,000万～5,000万円の費用がかかるといわれています。東ヨーロッパの国々の学費は1,600万円～2,500万円の費用帯が多く、かなりリーズナブルです。
・チェコ
・スロバキア
・ハンガリー
・ブルガリア
上記の国は積極的に医学部留学生を受け入れているため、予備コースで英語をしっかりマスターできるシステムになっていることがほとんどです。

アメリカ

アメリカでは最初から医学部に入学ということはなく、大学卒業後にメディカルスクールと呼ばれるコースで2年間学ぶ必要があります。メディカルスクールには入学試験があり、合格しなくてはなりません。日本からアメリカのメディカルスクールに入るためには、2年以上、アメリカの大学で学んだあと、メディカルスクールを受験するという流れになります。長い道のりになりますが、しっかり勉強ができるのは日本でも海外でも同じのようです。また、アメリカの医学部は、大きく費用がかかります。その分、最先端の医療を見ることができ、英語+医療を一度に学べるというメリットもあります。

ハンガリー

6年間の医学部の学費は日本と比べると非常に安く、近年のハンガリー医学部留学生の実績も手伝って、医学部留学で人気の国となっています。英語で学ぶための基礎をつける予備コースの設定があり、最短で6年間ですが、予備コースを含めると7～8年間をかけて卒業する人が多いです。また、ハンガリーの医師免許から日本の医師免許に切り替えることもできるので、海外でも日本でも医師として活躍することができます。