公開:2017-01-13 更新:2019/02/25
こんにちは、イタリアのトリノに留学中の大学3年、遠藤香織です。今回は授業の合間を縫って行ったミラノ旅行についてお話したいと思います。 10月上旬に、学校の教授の知り合いの方から三菱UFJ銀行のミラノ支店のボランティアをしないかとお誘いを頂き、有難く参加させていただく事に決めました。ミラノには最初トリノに来る時に観光もせずに経由した1回きりしか行った事がなかったので、せっかくだからボランティアついでに観光もしちゃおうと計画を進めました。 トリノからミラノへ行く手段はいくつかあるのですが、今回はRAILE EUROPEというサイトで列車を予約して行くことに決めました。このサイトではヨーロッパ内を走る列車を簡単に検索して料金比較しながら予約することができます。日本からツアーではなく個人的に計画を立ててヨーロッパへ観光に来る際には、こちらのサイトがきっと役に立つかと思います。 そして当日(実はこのボランティアは、先の体験記で述べたオクトーバーフェストの翌日でした)。初めてのイタリア旅行。しかも一人ということでとても緊張しつつも、早朝から出かけていざ駅へ。ポルタヌオバ駅のプラットフォームには既にたくさんの人々の姿がありました。チケットを取ったはいいものの、何番かが分からずスタッフの人に聞いてようやく列車に乗りました。
それから1時間と少しかけて、ミラノ中央駅に到着。1か月前に始めてきたミラノの駅で、最初にピザを食べたのと同じカフェでピザを購入し、朝ごはんを済ませました。 ミラノ到着初日は、終日ボランティアに参加しました。三菱UFJミラノ支店にて働いていらっしゃる日本人スタッフの方やイタリア人スタッフの方々と一緒に、特別に一般開放される植物園のイベントの手伝いをしました。ボランティアの詳細はここでは省きますが、たくさんのイタリアの人達と出会ってお話することができて、とても貴重な体験をさせていただきました。 ボランティアが終わるとかなり疲れていたので、その日はそのまま予約していたミラノのホステルに泊まりました。なかなかホステルの場所が見つけられず2時間くらい涙目でうろちょろしていたのですが、ようやく見つかりました。なんとこのホステル、20?。安い。というのも私が予約したのは2段ベッドが2つにシングルベッドが3つあるドミトリールームだったからです。料金が安い代わりに、知らない人たちと大勢で一緒に寝る事になりましたが、これはこれでいい経験でした。それにスタッフの方もとても親切で、居心地も良かったです。 ミラノ2日目!この日は一日中観光をしてから夜の列車でトリノに帰ることになっていました。まず朝は前日のうちにチェックしておいたカフェでコーヒーとクロワッサンを頂きました。
カフェではカウンターで職務中と思われる警察官の人がコーヒーを飲みながら、店員さんと和やかに笑顔で話していました。日本では絶対にあり得ない光景ですが、今では見慣れたものです。 朝食後、地下鉄を使ってミラノの観光名所の一つ、スフォルツェスコ城(スフォルツァ城)へ行きました。
要塞兼住居として機能していたこの城は、かつてミラノの実権を握っていたヴィスコンティ家のものです。このスフォルツェスコ城、要塞兼住居の城ですが、見たところほとんど要塞という感じでした。兵士の訓練場や高い壁に囲まれた城、敵を見下ろす塔や、跳ね橋、深く掘られた城の周りには川があり、敵の侵入を絶対に寄せ付けない、そんな物々しい雰囲気がありました。有名な観光スポットなので、当然たくさんの人で賑わっていました。スフォルツェスコ城の中には、かの有名なミケランジェロによる、ロンダニーニのピエタがあります。スフォルツェスコ城は見学無料ですが、ピエタの見学は有料なので、チケットを買って荷物検査を受けていざピエタ見学へ。写真は撮れなかったですが、実物を前にした時の、あの圧倒的な存在感と、厳かな雰囲気は今でも頭から離れません。まさに一見の価値あり、という場所でした。 スフォルツェスコ城見学を終えて昼ご飯にパスタを食べて、いざミラノでも1、2位を争う観光名所、ドゥオーモへ!
これを見れなかったら死んでも死にきれないという覚悟で、私は予め調べておいた場所でチケットを購入しました。このドゥオーモは、つまり大聖堂なのですが、なんと屋根の上に行くことができるのです。
ゴシック建築の大傑作である荘厳なドゥオーモの外観にばかりみんなとらわれがちですが、屋根に上らないとドゥオーモを見たとは言えません!どうやって屋根に登るのかというと、エレベーターで楽に一気に上まで行く方法と、階段を使って上まで行く方法の二種類があります。これはチケットの値段も変わってきますので、体力と財布と相談してから決めましょう。私は階段を使って上まで行くチケットを購入し、長く急で狭い階段を、地道に上りました。やっとのことで屋根まで上ると、そこには現実離れした世界が広がっていました。
ドゥオーモはよく写真を見ると分かるのですが、至る所にたくさんの聖人像が飾ってあります。小さいものから大きいものまで、え、そんなところにも?!という場所にも、合計で3,400体もの聖人像が飾ってあるそうです。屋根からみたドゥオーモの造りの細部は、本当に美しかったです。時間がちょうど昼下がりで、その日はとても天気が良く、まるで聖人たちが晴れの日のミラノの街を静かに見守っているように見えました。
屋根の中央に登ると、そこにはたくさんの人が。寝転んで寛ぐ人もいれば、恋人同士でいちゃいちゃする人も。私はドゥオーモの屋根からの景色に、しばらく時間を忘れて見入っていました。思えば、実家の北海道を離れて、埼玉へ移り住み、そして日本を出て今はイタリアにいる。遠いところに来たもんだなぁ……と、しみじみと物思いに耽りました。 そして地上へ戻り、ドゥオーモ内部を見学した後に、ぶらぶらとヴィットリオ・エマヌエーレ二世のガッレリアを探索したり、たくさんのブランドショップが立ち並ぶミラノの街を歩いたりして、時間まで過ごしました。
……お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、はい、実は今回のミラノ観光で、必見観光スポットであるサンタマリア・デッレ・グラツィエ教会の『最後の晩餐』を見てくることができなかったのです。ネット予約は2カ月先まで埋まっている状況でしたので、朝一で一か八かで当日券を買えばいけるんじゃ……?と思っていたのですが、朝早く起きる事に失敗しました。しかし今回の旅は日程も短くかなり詰め込んだものでしたので、またゆっくりとミラノへ訪れた時に最後の晩餐を見たいと思います。
次回はローマ観光についてお話したいと思います。トリノは最近ようやく雪が降りましたが、気温はおそらく東京の方が寒いと思われますので、みなさん風邪を引かないように気をつけてお過ごしください。
この記事を書いた人
埼玉大学教養学部グローバルガバナンス専攻在学中の2016年9月~2017年3月までイタリアのトリノ大学にて留学を経験。卒業後、神戸大学大学院国際協力研究科に進学し、2018年12月から2019年4月までフランスのグルノーブル大学に留学中。専攻は国際法。 |
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