公開:2016-12-19 更新:2019/02/25
こんにちは、トリノ大学に留学中の遠藤香織です。さて、今回は私の通うトリノ大学の様子についてお話したいと思います。
トリノ大学には医学部や工学部、法学部や人間科学部などがあり、私は人文学部に所属しています。またキャンパスはトリノ市内の至る所に点在しており、授業によってキャンパスが違います。
私が受けている授業のキャンパスは最近建てられたばかりのもので、毎日たくさんの学生がここで授業を受けています。 印象的なのはやはりこの玄関ホール。最初に見た時はあっけに取られて呆然とこの絵を見て立ち尽くしていました。
キャンパス内の至る所にカフェマシーンや自販機が置かれています。授業の合間に学生がこのカフェマシーンでコーヒーを飲んだりします。ここでもカフェをこよなく愛するイタリア人の性質が現れていますね。大体一杯あたり40円(日本円)程度なので、私も頻繁にカフェマシーンを利用しています。種類も豊富なので。
現在はトリノ大学にて、イタリア人の友人達に助けてもらいながら授業を選んで、真面目に授業を受けています。 イタリアの大学は日本の大学とはシステムが全く異なり、1つの科目当たりの単位数が、大体6~12単位です。ちなみに私の大学(埼玉大学)では大体2単位でした。 また授業数も違い、私の大学は一つの授業は1週間に1回、多くても2回。90分程度ですが、トリノ大学は一つの授業は1週間に2、3回。時間は1コマにつき2時間なので授業の密度がまったく違います。 そのため、授業は短期集中講座みたいな感じで、大体3週間で終わります。最初は取りたい授業は全部取ろう!と決めていましたが、「1セミナーに4~5コマも取ったら多分君は死ぬ」と友人に真顔で言われてしまったため、やめておきました。 ということで、現在は3コマだけ(それでもかなりキツイのが現状です……)取っています。 取りたい授業を決めたは良いものの、どうやって出席すればいいんだろう?と疑問に思い尋ねてみたところ、イタリア人の友人は「ただ出席すればいいんだよ!テストを受ける時にオンラインで手続きをする以外は、何もやるべきことなんてないよ!」と言っていたので、とりあえず授業に出てみました。
大きな講義堂に、見渡す限りヨーロッパ人。 私が取った国際政治学分析の授業には、日本人はおろか、アジア人は一人もいませんでした。授業もイタリア語で開講されているので、まだまだ初心者レベルの私は全く授業は聞き取れませんでした。 しかし諦めずに毎回授業の後に教授のオフィスを尋ねて、分からない箇所を聞いたり、英語のテキストを貰ったりと、何とか授業に必死で追いつき、口頭試験をクリアして単位を取ることができました。 最初はどうなることかと思いましたが、やってみれば何とかなるものなんだなぁと思いました。
私の取っている授業の一つに『Region Europe』という英語で開講されている留学生向けの授業があります。この授業ではEUの政策についてや、移民問題などについて学ぶことができます。またこの授業では特別プログラムとしてベルギーにあるEUのヨーロッパ議会、そしてなんと、NATO本部を訪れました。 かねてより興味のあったNATO本部やヨーロッパ議会を訪問することができて、未だに私は感動しています。
NATO本部はとても厳重な警戒態勢が取られており(NATOは軍事同盟によって作られた為)、入るにも厳しい手荷物検査や身体検査などを受けなければならず、また携帯電話の持ち込みが禁止された為、建物の中を撮ることはできませんでした。 建物内には各国の外務代表と思われる国際職員の方々がたくさんいて、とても緊張したのを覚えています。NATOの活動の様子や講義などを受けて、心底感銘を受けました。 将来は国際機関に関わる仕事に就きたいと思う私にとって、とても貴重な体験をすることができました。
また、この授業のおかげで初めてイタリア以外のヨーロッパの国を訪れることもできました。もちろんしっかりベルギーの街を観光し、ベルギーワッフルを食べることもでできました。中はふわふわ、外はカリカリしててとても美味しかったです。
授業が終わった後は大抵学生はコーヒーを飲みにバールへ行くか、夕方ならばそのままアペリティーボへ行きます。熱心な学生の場合は、大学にある図書館や自習室で黙々と勉強をします。 私の場合はバールで軽くコーヒーを飲んでから、中心街をぶらぶらと歩き、夕方になったら近くのスーパーで食材を買って寮で自炊をしてごはんを食べます。そして夜9時過ぎあたりにようやく勉強やら雑務やらに取り掛かり始めます。 ただ、時々夜に『今からカラオケ行かない!?』とイタリア人の友達に誘われて、パジャマから私服に慌てて着替えて出かけることもありますが。イタリア人との集まりはいつも突然で、いつもふわっと解散します。
今回はここまでで、次回はローマとミラノに旅行をした時のことについてお話しできたらと思います。
この記事を書いた人
埼玉大学教養学部グローバルガバナンス専攻在学中の2016年9月~2017年3月までイタリアのトリノ大学にて留学を経験。卒業後、神戸大学大学院国際協力研究科に進学し、2018年12月から2019年4月までフランスのグルノーブル大学に留学中。専攻は国際法。 |
異文化体験
484,000 円~
インターンシップ
3,188ユーロ~~
専門留学
173,000 円~
専門留学
約34万円~~