国際ボランティアというと、アジアやアフリカなど経済的に豊かでない国を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実際に検索で「国際ボランティア」を調べると、上位に出てくる会社では「カンボジアで家を建てよう」や「インドの施設でボランティア」などアジアのプログラムがほとんどです。けれども、アジアでボランティアが盛んになりはじめたのは、カンボジア内戦があった1980年頃(初の日本のNGOが誕生したのもこの頃)。実はヨーロッパではもっと昔からボランティア活動は行われていて、国際ボランティアの国際機関もフランスにあります。
International Volunteer Serviceのはじまりはヨーロッパ
ヨーロッパで国際ボランティアが盛んになりはじめたのは、1918年以降。第一次世界大戦の終戦後です。ボランティア活動の目的は戦争で荒れてしまった土地を復興させるというだけでなく、二度とこのような悲惨な戦争を起こさないようにという平和運動としての意味合いも強かったです。1920年に初めて、戦争で戦ったフランスやドイツ、スイスなどの若者たちが集まり合宿をしながら復興に尽力するプログラムが開かれました。
そして、国境を越えてボランティア活動を行う「国際ボランティア」ムーブメントを世界中に広めようと、国連・UNESCOによって、Coordinating Committee for International Voluntary Service(CCIVS)という組織も結成されました。現在もフランス・パリの国連本部の中に事務局があります。
CCIVSに加盟している国際ボランティア団体は現在、100カ国ほど。日本にある組織では、
国際文化青年交換連盟日本委員会(ICYE)と日本国際ワークキャンプセンター(NICE)という2つのNPO法人が加盟しています。
子どもならアジア、環境ならヨーロッパ!
アジアで多いのは、みなさんイメージにあるような孤児院の子どもたちに勉強を教えたり、学校を建てたり、貧困地域の修復をしたりと、子どもや衛生、建築などに関わるプログラムが多いです。一方、ヨーロッパで子どものプログラムというと子どもキャンプ運営サポートのようなものが多いです。特に多いジャンルは環境系で、エネルギーに関する施設の整備や森・川の環境改善プログラムなど、特にドイツは環境先進国と言われるだけあってプログラムにも力を入れています。
ヨーロッパの国際ボランティアプログラムを見つけるには?
それでは、実際に参加する為にはどうすればいいのでしょう。ヨーロッパでのボランティアプログラムを紹介している組織は少ないですが、その中でも上記で紹介した2つの団体のウェブサイトから。または、国際教育交換協議会(CIEE)という団体からもヨーロッパのボランティアプログラムを探すことができます。日本人にとっては国際ボランティアというと、まだ堅いイメージがありますが、ヨーロッパ人の間では旅行として参加したり、カップルで参加したりする人も多く、気軽に参加できるイメージが定着しています。
国際ボランティアに興味もあるし、ヨーロッパに旅行もいこうと思っているという人、ヨーロッパで国際ボランティアという新しい選択肢、検討してみてはいかがでしょうか。
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