知っているようで知らない、インターナショナルスクールについて

公開:2020-03-02 更新:2020/03/02

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地域の公立小学校へ入学させる、受験をして私立の小学校へ入学させる。そして最近ではインターナショナルスクールへ入学させるという選択肢も、大都市圏において多くなってきました。漠然と、英語教育は幼いうちから始めた方が早く身につきやすい。発音は大人になってからでは上手にならない。そんな理由からインターナショナルスクールを選択する人が多いのではないでしょうか。

では、日本にあるインターナショナルスクールとは、どのようなものなのでしょうか。

インターナショナルスクールとは

「International School」を直訳すると「国際的な学校」という意味になります。インターナショナルスクールはまさにその通りで、日本人を含むたくさんの国籍の児童が一緒に学ぶ学校です。もともとは、日本に暮らす外国籍の子どものための教育施設(幼稚園・小学校・中学校・高校)として設立されました。

インターナショナルスクールは一つの学校に幼稚部、小学部、中学部、高校部と別れていることが多く、これらを全部そなえているところもあれば、中学部までしかないというところもあります。その場合には高校からは他のインターナショナルスクールに行くか、中学のうちに一条校※へ転入し中卒資格を得て日本の高校を受験する、もしくは帰国子女枠で受験できる高校へ編入することになります。中学までしかないインターナショナルスクールへ通う場合には、事前に計画を立てておく必要があります。

一般的に言って、インターナショナルスクールに入学するためには幼稚部からとなりますが、その幼稚部に入るためには0~3歳でプリスクールに入っておくことが合格への近道となります。プリスクールは、特定のインターナショナルスクールとの強い繋がりを持っていることが多いからです。知名度の高いプリスクールが書いてくれる希望校へ推薦状や内申書は、受験でプラスになります。また、プリスクールから、インターナショナルスクールの幼稚部へではなく、インターナショナルスクールの小学部を受験することも可能です。

※一条校:学校教育法第一条に定められた学校の総称。幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学(短期大学および大学院を含む)および高等専門学校のこと。 各種学校や職業訓練校、保育所は含みません。

 

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インターナショナルスクールの選び方

一概にインターナショナルスクールを目指すと言っても、見極めるポイントは多くあります。

できるだけ多くの学校説明会などに参加し、子供の性格に合った学校を選ぶことが重要です。例えば下記のような点は、比較するのに役立ちます。

・教育方針
・教育カリキュラム
・教育レベル
・高校から海外へ留学させる予定か
・大学から海外へ留学させる予定か
・日本人学生数に制限がある学校かどう
・放課後に学童があるか
・国際的な評価団体の認定があるかどうか

インターナショナルスクールへ入学を希望する時点で、既に将来は海外の学校へ進学することを決めている場合には問題ありません。しかし大学は日本でと考えている場合には国際評価団体の認定を受けた学校を選びましょう。例えば「国際バカロレア資格」のプログラム参加校であれば、日本の大学入学資格検定に当たるもので、受験資格があると認める大学が多いです。

ナショナルスクールとは

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インターナショナルスクールは、国際校ですのでさまざまな国の生徒が在籍しますが、アメリカンスクール、カナディアンスクール、中華学校、朝鮮学校などは特定の国の生徒のための学校です。それら特定の国を対象としてその国が他国に設立した学校は「ナショナルスクール(民族学校)」と呼ばれます。

しかし、アメリカ人のためのアメリカンスクールなどでは、教育カリキュラムがインターナショナルスクールと似ていることもあり、日本人の入学希望者を受け入れている場合もあります。
アメリカンスクールを例にすると、日本にあるアメリカ人のためにアメリカが設立した学校です。そのため、学校に足を踏み入れると、そこはまさにアメリカです。広い面積もそうですが、校舎の造りや遊具や売店など、そのほとんどがアメリカと同じです。

ちなみに日本にあるアメリカンスクールは、東京都調布市に、幼稚園は六本木にあります。日本人が絶対に入れないということはなく、スクールの場合にはとても狭き門ですが、時期によっては受け入れているようです。その場合には子供と親両方の英語力が必要です。また、幼稚園に関してはスクールよりは受け入れが多く、幼稚園に通っていた園児がスクールに入学できる確率の方が高いようです。

インターナショナルスクールについて知っておくべきこと

今では芸能人などが子どもをインターナショナルスクールに通わせていたりして、広くその存在が知られています。しかし、その多くは日本の学校教育法で定められていない、独自の教育カリキュラムを行っていることはあまり知られていないのではないでしょうか。そしてそのために、中等部までのプログラムしかなかったり、高等部を卒業しても日本の高卒資格とはみなされず、日本の大学受験資格が得られない場合があることも広くは知られていないでしょう。

インターナショナルスクールは国語や算数、数学など多くの科目で、日本の普通校とは授業内容や指導方法が異なります。そのため、インターナショナルスクールから日本の普通校を受験をする場合、塾などで不足部分を挽回しなくてはいけません。

親は英語力、国際力、多様性を学ばせるなどの理由で、子どもにインターナショナルスクールを選びますが、その一方で、日本語力に悩みを抱えるとのリスクを覚悟しなくてはいけません。国語の読解問題、漢字などの壁にぶつかりますし、普通校に入学後も、授業についていけず苦労するというケースもあります。

インターナショナルスクールから日本の私立小学校、中学校、高校に入学するためには、入学試験や編入試験を受けなければなりません。学校により、課される試験形態や科目は変わります。また、通うインターナショナルスクールが一条校として認定されていない場合、基本的には日本の中学校・高校を受験するすることは不可能です。日本の「小学校卒業資格」「中学校卒業資格」を持っていないからです。しかし、国内インター生にも帰国枠入試の資格を与えている私立校であれば受験が可能です。帰国子女を積極的に受け入れ英語教育にも熱心な学校を探し、確認してみましょう。

将来を考えて英語力を早いうちから自然な形で身につけさせたいとインターナショナルスクールを選択することがほとんどだと思います。しかし、そちらにばかり目がいき、日本人として身につけるべき日本語力が弱くなったり、知っているべき日本文化を知らなかったりという問題も起こり得ます。期待通り英語を身につけ海外の学校へ進学できても、進学先で日本について基本的なことを尋ねられたときに説明できなかったら、恥をかくことは確実です。学校で行わない日本の伝統行事などは、積極的に家庭で行い、それぞれの意味なども教えていくと良いでしょう。

日本人向けのインターナショナルスクール

インターナショナルスクールは、「各種学校」に分類されるため、日本の学校の卒業資格が与えられません。しかし、日本の学校とインターナショナルスクール両方の指導と学習を提供する、LCA国際小学校や幕張インターナショナルスクールのように、文部科学省から教育課程特例校の認定を受け、学校教育法第一条校として卒業生は小学校の卒業資格を得られる学校もあります。

それらは日本人向けに設立されたインターナショナルスクールとなり、日本の文化も大切にし、日本語での授業もあります。そのため、児童たちは授業や先生によって使う言語を切り替えているのです。小学校の卒業資格が取得できるため、もしも児童が中学からは日本の公立に通いたい、インターナショナルスクールは合わない、などの場合にスムーズに日本の学校へ転校できます。

高い学費について

インターナショナルスクール を考える場合、まず頭に浮かぶのが「学費は年間でいくらかかるの?」ではないでしょうか。経済的な余裕がなければ通うことができないことは事実です。ではなぜインターナショナルスクールの学費は高額になるのでしょう。それは、「各種学校」だからです。文部科学省から教育課程特例校の認定をもらっている学校であっても、公立のように授業料に税金が使われないため、高額になるのです。日本の私立校も同じ理由で高くなりますが、インターナショナルスクールの場合には受け入れる生徒数が少なかったり、授業内容に特色があったり、施設が充実していたり、課外授業が多かったりと授業料以外にも費用がかかるのです。また、学年が上がると学費も上がると考えていた方がいいので、入学を検討する場合には、各学年でかかる授業料を把握しておきましょう。

いかがだったでしょうか。日本でインターナショナルスクールに通うと、さまざまな国籍の友達と一緒に国際感覚を身につけながら成長できます。しかし、選択する前には、先の進路をしっかりと見据えるべきだということが分かったのではないでしょうか。

 

この記事を書いた人

「あの国で留学」の編集チームは全員が留学経験者。留学会社に勤務し実際に留学を希望する人のカウンセリングを行ったメンバーもいます。留学へ行きたいと希望する人の気持ちもわかり、実際に行った経験からどんな情報があったらいいかも熟知しています。留学を希望するすべての方に役立つ情報を発信していきます!

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