ヴェローナの次は、また電車に乗って快速で約1時間弱、ヴェローナとヴェネツィアの中間くらいにある街パドヴァ(Padova)へ(古代ではパドゥア(Padua)と呼ばれていて、今でもパドゥアという名称を使っている人もいる)。
ヴェネツィアに比較的近いからか、似た雰囲気の運河もある綺麗な街。
学生数6万人!マンモス大学
パドヴァにあるパドヴァ大学(Univesita Degli Studi di Padova)はイタリアで2番目に古い大学(イタリア最古の大学はボローニャ大学)で、2022年には創立800年になるというかなり歴史のある名門大学。
6万人もの学生を有する巨大な大学で、パドヴァ周辺地域の人口が約21万人ということを考えるとかなりの数の学生がパドヴァ周辺に住んでいることになる。
きれいな街並みのパドヴァ
かつての教授にはダンテも
パドヴァ大学は理系の研究が特に強く世界的にも評価が高い。
日本人でも知っているであろう、ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)やダンテなど歴史上に名を残す偉人達が教授を務めていたことでも有名な大学。
パドヴァ大学は元々、イタリア最古の大学(ヨーロッパでも最古)ボローニャ大学の教授と学生達が、自由な学園 (‘Libertas scholastica’) を求めて作った大学で、当初は法律を専門に教えていたそうです。その後様々な学問を教えるようになり、天文学で有名なガリレオガリレイや、医学などの分野でも有名な大学になっていったんだそうです。
大学の建造物には、芸術的評価の高いアートが施されている
ガリレオ・ガリレイも教鞭をとっていたホール
その当時、医学を教えていたレクチャーホールの一つは、円形になっており、そのホールの上から300人の学生達が、実際の人体を解剖している様子を見ることができたそう。今回はその中も見せてもらいました。
レクチャーホールの上は許可がない人は上がれないので、写真は模型
レクチャーホールの下からの写真。撮影しているのは実際に解剖が行われていた場所
医学の発展のために多くの人が自分の死後の身体を、ここでの授業に提供してくれ、そのおかげで医学が発展したのだそうです。
ここで医学を教えていた教授の中にも、自分の身体を後世の医学の発展のために提供した方が多くいたんだとか。多くの犠牲の上で現代の医学があると改めて感じさせられました。
天野智之の他の記事を読む