今年は四年に一度のオリンピックイヤーでしたね。 例年以上にスポーツに触れる機会が多かったのではないでしょうか。
「留学 = 語学を学ぶ」 と考えがちですが、スポーツの強豪国で技術を磨く、音楽や芸術の都で本物を学ぶ、演劇の盛んな場所で挑戦するなど、語学の習得を目的としてではなく、他の色々なことのために海外を目指す人はたくさんいます。 そのため、必ずしも「留学=語学を学ぶ」ではありませんが、その国で生活し、違う国で学び、仲間とコミュニケーションをとるには、語学力は不可欠です。 世界的に活躍をしているスポーツ選手になると、海外遠征や海外のチームに所属するなどして、現地の言葉や、英語を習得する必要が出てきます。 テニスの錦織圭選手、サッカーの本田圭佑選手、ゴルフの石川遼選手、宮里藍選手、卓球の福原愛選手などは、インタビューなどでしっかりと自分の言葉で受け答えをしています。
ラグビーワールドカップでの活躍で一躍時の人となった五郎丸歩選手。2016年シーズンよりオーストラリア、スーパーラグビー所属のレッズに加入しましたが、現在は移籍し、フランス1部リーグ「トップ14」の強豪・RCトゥーロンに在籍中しています。 日本から海外の強豪チームに移籍した時には、日本人選手がその実力を認められて本場で活躍するのだと嬉しく思った人も多いと思います。しかし、ラグビーの実力とは別の英語力が、その活躍の場を奪ってしまったようでした。 「五郎丸はラグビーの理解力は高いが、英語力は…。コミュニケーションが一番の課題だ」 と、レッズで共同指揮を執るマット・オコナー・BKコーチが、五郎丸選手を控えに戻した理由を明かしていました。 肩のケガからようやく復帰し、11月6日ついにフランス1部リーグ初出場を果たした五郎丸選手。試合でチームメイトに指示を出し活躍する姿に期待したいと思います。
日本代表として活躍するゴールキーパーで、フランスサッカープロリーグ、リーグ・アン (Ligue 1)のFCメスに所属する川島永嗣選手は、幼い頃から世界で活躍する日のために英語をコツコツと勉強していたそうです。そして現在彼は英語だけでなく、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語なども流暢に話せるといいます。世界のトップで活躍するということは、自分のプレーしたいチームでプレーすること、世界中で、自分が必要とされているチームでプレーするということです。 さらに、そうなった場合、監督はその国の人ではない可能性があり、チームメイトは世界中から集まってきます。異国で外国の選手の中で結果を残すということは、精神的にもストレスを感じると思います。そんな時、不自由なく人とコミュニケーションが取れると、不安要素がひとつ減り、プレーにも練習にも集中できるのではないでしょうか。将来を見据えて自分に投資した川島選手は、それが実となって今の自分を強力にサポートしてくれているに違いありません。
個人競技では語学力があまり必要ではないかもしれませんが、チームプレーが必要な競技では、監督からの指示、選手同士の意思疎通のために語学力は必須になります。 海外で活躍する日本人選手が増えると、プロのアスリートを夢見て海外で活躍したいと思う小学生、中学生が増えてくると思います。興味のあること、持っている能力にさらに磨きをかけるため海外へ飛び立つ。そんなことが珍しいことではなくなる日も近いのかもしれませんし、どんどん出ていって欲しいものです。 将来の自分のため、子供の夢を実現、サポートしてあげるために、語学力。 やはり、必要な要素です。
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