イタリアの教育制度を知ろう

公開:2019-05-29 更新:2019/05/29

小学校は5年間?授業は昼までのイタリアの小学校

イタリアでは、日本の一般的な教育制度である6-3-3制(小学校6年間、中学校3年間、高校3年間)とは異なります。

 

義務教育の初等教育、小学校にあたるScuola primariaには6~11歳までの子どもが通います。
日本のように年度で必ず区切り、どの子どもも入学するというわけではなく、イタリアの制度では早生まれの子どもは、親の判断で翌年に入学を伸ばすことができます。子どもの成長に合わせて入学させることができるようになっているということです。
また、小学校に入るまでは幼稚園Scuola dell’infanziaに通うのが一般的です。

 

学校が終了するのは13:30~くらいで、基本的に給食はありません。
子どもたちは一人で帰ることはなく、必ず親が迎えに来ます。昼食は親子でとるのが一般的なようです。

 

イタリアの教育制度

小学校から高校まで 日本とは違う義務教育期間

イタリアでは小学校から高校までが義務教育です。小学校は5年間でしたが、中学、高校はどうでしょうか。

 

小学校Scuola primaria:5年間(6~11歳)
中学校Scuola secondaria di primo grado:3年間(11~14歳)
高校Scuola secondaria di secondo grado :5年間(14~19歳)

 

高校では最初の2年で一般教養を身に付け、残りの3年で選択になり専門分野を学びます。
イタリアでは好きなこと、得意なことを伸ばしていくということを重要視しています。苦手な教科に時間を使わなくても良いのは嬉しいですね。

中学3年次に卒業試験があり、これをクリアすると高校入学ができます。高校入学時には入試試験はなく、この卒業時の試験が大変重要になってきます。

 

高校への進学は大きく分けて3種類のコースになります。

Liceoリチェオ:普通科公立高校です。大学進学に向けて勉強していきます。
Istituto tecnico 技術学校:商業、工業、農業高校。専門分野を学びます。
Istituto professionale 職業学校:専門学校。調理、ビジネス、ホテル、美容などの分野を学びます。

 

通常5年ですが3年で卒業ができるコースもあります。しかし、大学に進学するには5年コースを修了している必要があります。

 

学校では成績や出席率を厳しく管理しており、基準に満たない場合は中学校でも高校でも同じように留年してしまいます。
学校はだいたいお昼くらいまでなので、月~土までみっちり勉強をするイタリアの学生たちです。
宿題の量もかなり多く、それをしっかりこなしていくことが学生たちの一番の課題とも言えます。

 

イタリアの教育制度

卒業試験が進路のカギ イタリアの高等教育

高校卒業にはマトゥリタと呼ばれる卒業試験を受ける必要があります。

高校卒業後の進路はいくつかのコースが設定されています。

Università大学

Laurea (学士課程):3年間
Laurea magistrale(修士課程):2年間
Laurea magistrale a ciclo unico :5~6年間 ※医学や歯学は6年間

 

イタリアの大学の歴史は古く、ヨーロッパ最古のボローニャ大学や2番目のパドヴァ大学などがあります。 いずれも政府の援助を受けて運営されているため、学費も安く学生が通いやすいようになっています。

 

大学卒業後は大学院に進むことができます。

Dottorato di ricerca (PhD)
Diploma accademico di formazione alla ricerca
Diploma di Perfezionamento – PhD (博士号課程)

 

Scuola normale superiore 特権階級養成学校
エリート育成のための大学です。多くのノーベル賞受賞者を輩出しており、ごくわずかな優秀な学生しか入れません。 また入学してしまえば、学費や寮費などがすべて免除されます。

その他にも専門分野に特化している、音楽院、芸術院、舞踏院などがあります。

 

 

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