シエナは、フィレンツェから南へ内陸に入った場所にある、イタリア中部のトスカーナ州にある町です。現在でも中世の雰囲気を残した「シエナ色」と呼ばれる茶色の街並み、カンポ広場やドゥオモがあり、町の歴史地区は世界遺産に登録されています。 町の周りにはトスカーナのなだらかな丘陵地帯が広がり、その風景もすばらしいです。 シエナは、カンポ広場を中心として細い道が無数に広がっていて、大都市のように大通りはありませんが、雰囲気のある小道を楽しむことができます。
シエナ周辺は丘陵地帯が続くためか、隣のフィレンツェより寒く感じるかもしれません。冬に訪れる場合には、しっかりとした防寒対策が必要です。
小さな町で、比較的安全です。日帰りで来る観光客がいなくなる夜間には人が少なくなります。夜道の一人歩きは控えましょう。
中世の街並がそのままのこるシエナは「シエナ歴史地区」とも称され、訪れる人々をまるで中世の世界へとタイムスリップしたかのような気分にさせます。「シモーネ・マルティーニ」や「ロレンツェッティ兄弟」、「ドウチョ」たちは中世にシエナで活躍した芸術家として有名です。
カンポ広場 Pizza del Campo
扇形をした「カンポ広場」はシエナの人々にとって「世界一美しい広場」と称されています。この広場を中心とする街の形式は周囲の自然とも美しい調和を魅せます。「カンポ広場」にある「プッブリコ宮殿」へ登ってみてください、その街並を一望できますよ。
プッブリコ宮殿 Palazzo Pubblico
「プッブリコ宮殿」は、現在はシエナ派の名画を貯蔵する私立美術館として扱われており様々な絵画を鑑賞できます。またイタリアゴシック様式の代表作である端麗な「ドゥオーモ建物」や「石畳の道」を見ることもできます。プッブリコ宮殿の高台へ登れば、シエナの美しい中世の街並と自然を一望することができます。
シエナ大聖堂 Siena Cathedral
「シエナ大聖堂」の入場料は20ユーロです。服装でも制限があるようで、ノースリーブや肌の露出の多い服装は注意されるようです。教会側から支給される肌を隠せる布を身につけて入場することも可能ですが、カーディガンなど何か上に羽織れるものを用意することをおススメします。 シエナ大聖堂の建築は「ゴシック様式」「ロマネスク様式」が混合しており、教会の隅々までとても細かい細工が施されています。どこに目を向けても美しい建築物と言われています。シエナ大聖堂は内装の白と黒のボーダーの大理石がとても特徴的です。床、天井、壁、柱、外装、全てに独特な見所があるため、訪れた際はじっくりとその繊細で美しい作品群を観察してみてください。
ピッコロミニ図書館 Biblioteca Piccolomini
「ピッコリミニ図書館」はシエナ大聖堂の中にある「書庫」で、色彩豊かなフレスコ画で美しく装飾されています。図書館といわれると、たくさんの本が棚に納められて並んでいるイメージですよね。しかし、このピッコロミニ図書館はキリスト教にまつわる聖歌譜が壁に沿って並べられているだけなので、普通の図書館とは違う印象を持つかもしれません。 「ピッコロミニ美術館」の内装に目を向けてください、天井のフレスコ画は鮮さと緻密さに驚くと思います。訪れる人は壁画や床などの細工の素晴らしさに思わず息を飲みます。