世界一周の旅 北米編:カナダ入国・ニューヨークからモントリオールへの長距離列車の旅

公開:2017-06-14 更新:2018/12/05

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いよいよアメリカを離れてカナダに入国します。カナダに入国する上でも空路、陸路と色々な手法があるのですが、今回は最も時間のかかる方法、鉄道でカナダのモントリオールを目指します。と言うのも、ニューヨークから1日1本だけ、距離にして610km、およそ10時間かけてモントリオールまで行く列車が出ていて、アメリカの旅行雑誌では、最も景色の良い10路線のひとつに選ばれたことのある路線なのです。これを利用します。ちなみに列車の名前は、アムトラック「アディロンダック(Adirondack)号」と言います。由来はニューヨーク州北東部にある山脈名から取っているとのことです。アメリカ合衆国を走るアムトラックで数少ない国際列車のひとつなんですね。

 

さっそく始発駅であるペンシルベニア(Pennsylvania)駅に向かいます。このペン(Penn)駅を出発するのが8:15なのですが、駅にてチェックインも行わないといけないので、早めにステイ先を出ます。出発の30分前までに行けば良いみたいでしたが、念のため1時間前の7:15にはペン駅に到着しました。

 

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チケットは既にネットで購入しているので、どこでチェックインをするのか構内を探していると、突然こんな小さなカウンターが登場します。

 

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「Canadian check-in」と書かれているのですぐにわかりましたが、内心こんなに小さなチェックインカウンターなんだぁ、と驚いてしまいました。ここでチケットとパスポートを見せて、荷物のタグをもらってチェックイン完了です。たったの1分。空港と違ってチェックインがものすごくあっさり終わります。ちなみに、このニューヨークからモントリオールまでのチケット代ですがUS$61です。

 

ニューヨークを8:15に出て、モントリオール到着予定時刻が19:10ですので、これは何か買い出ししないと!と思い、ランチやスナックや飲み物を駅構内で購入。お酒も買おうとしたのですが、お酒の販売は8:00を過ぎないと購入できないらしく、ここでは断念。列車内で買うことにしました。

 

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そして、列車が到着するまで係員の指示に従い、一列に並んで待ちます。このアディロンダック号をニューヨークからモントリオールまでビジネス目的で利用する人はほとんどいないらしく、並んでいる方々ほとんどが旅目的の方でしたね。冬になると沿線のスキー場や保養地へのアクセスとしても機能しているらしいです。

 

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 8:00に列車への案内が始まり乗り込みます。席は指定席ではないので、コーチクラスの車両の席を早い者勝ちです。この日は満席でしたが、もちろん窓側の席をゲット!進行方向に対して右側の景色が良いとの噂でしたので、右側を陣取りました。8:15に時刻表通り出発です。

 

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この路線を大きく分けると3つに分けられるのですが、それによって景色も大きく変わっていきます。 まず、ニューヨークからオールバニ(Albany)までは他の列車も走る路線で、ハドソン川に沿って北に走っていく路線です。川沿いの景色がとても綺麗で進行方向左側にてこの景色を楽しめます。

 

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このオールバニ駅でなぜか一度列車が停まって、突然列車の明かりがすべて落ちます。みんなで何事だ?なんて思いながらしばらくの停車。どうやら車両交換のための停車みたいです。結構長く停まっていたのでみんな一度駅のホームに出て気分転換をしていました。しかし、いつ出発するか教えてくれないのでそこは要注意です!

 

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ちなみにこの列車の中央には、ラウンジカーが連結されています。いわゆる食堂車ですね。ここで飲み物や軽食、アルコールが購入できます。もちろんUSドルとカナダドル両方使えます。ここでワインを買って自分の席で飲みながら景色を楽しんでいました。

 

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オールバニからフォート・エドワード(Ft.Edward)までは、この列車とEthan Allen Express だけが運行しているらしく、ごく普通の郊外の景色が続くだけです。   そして、フォート・エドワードからモントリオール(Montreal)、この区間が最も美しいポイントです。バーモント州とニューヨーク州の境に位置し南北に長く伸びるシャンプラン湖に沿って走っていきます。のどかな一面自然にあふれる風景がずっと続いていて、紅葉のシーズンなんかは最高なんじゃないかな、なんて思いながら景色を楽しんでいました。

 

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国境が近づいてくると駅員が税関申告書を配り始めます。もう間もなくカナダとの国境です。途中、ラコール(Lacolle)に差し掛かると列車が完全に停まり、入国審査官が列車に入ってきます。夕方の17:00くらい、入国審査のスタートです。

 

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列車での入国審査は、我々が入国審査に一列に並ぶのではなく、入国審査官が各々の席で入国審査を行うのです。これは初体験!ですので、各自席で質問を受けます。さすがモントリオールと思ったのは、挨拶がいきなり「ボンジュール!」ですもんね。言語が英語からフランス語になります。ここで一人ひとり質問を受けて、パスポートにスタンプを押されて入国審査を済ますので、相当な時間を要するのですが、事前情報では1時間くらいと伺っていたのですが、1時間経っても一向に動く気配がありません。どうやら、他のお客様の荷物の税関申告で時間がかかっている様子でした。2時間経っても一向に動かず。。。   結局、動き出したのは入国審査が始まって3時間後・・・。さすがに動き出した時にはみんなで「動いた!!」って言葉が出ちゃいましたよ。まあ列車での入国なので仕方ないですけどね。これでやっとカナダ入りです。

 

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日が沈んでしまって景色が全く見えない状態でしばらくの間、列車に揺られて約2時間。ようやく目的地のモントリオール駅に到着しました。

 

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あたりはもう真っ暗。時刻は既に22:00。なんだかんだで計14時間の長旅でした。

 

 

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この記事を書いた人

大学卒業後、上場企業にて法人営業・人事採用・教育分野でキャリアを積む。
29歳のときに会社を辞め、ワーキングホリデビザを握りしめカナダに渡航。バンクーバー・トロントで
海外生活を送る。現地企業数社での就業を経験。31歳で帰国し、再就職した後、旅人として世界一周。
現在はフリーのキャリアコンサルタントとして外国人及び日本人海外生活経験者のキャリア支援に従事。
渡航国は26か国。

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