公開:2017-01-27 更新:2019/02/14
イタリア3日目の朝。9時発の電車に乗ってペルージャに向かう。
チケットはあらかじめネットで購入。1回乗り換えがあるのだけが不安。だけど、まあなんとかなるでしょう。 とはいえ、何が起こるかわからないのでテルミニ駅には出発の30分前に到着。
昨日、今日と駅に来て感じたのは、3年前に来たときよりも圧倒的に治安がよくなっているということ。 ジプシーのスリ集団や、つきまとって小銭をねだる人に全くというほど会わなかったのだ。 代わりに警察官や軍隊の人がたくさんいるのが目についた。 また、ホームの前に、以前にはなかった大きなゲートができていて、用のない人は勝手にホームに入れなくなっていることも、 スリが駅からいなくなった理由かも。以前はホームレスが電車に乗り込んで小銭を集めに来たものだったけど。 テロ対策もあるのだろうけど、やはり、世界的に人気の観光地にスリが多いのは国としてもイメージダウン。ようやく本気で改善に取り組み始めたのかも。
さて、ペルージャ行きのプラットホームは、テルミニ駅のず???っと端にあった。歩いても歩いても見えてこない。 そっちに向かう人もまばら。本当にこっちでいいの?と不安になった頃にようやく見えてきた。 電光掲示板には、RV2308と切符にあるのと同じ番号が書かれている。 正しい列車に乗るという課題をまずはクリア。 次の課題は乗り換え。 切符にはTerontola-Cortonaで乗り換えると書いてある。電車の停車駅を言っているらしいアナウンスに耳をこらすと 確かにTolentolaという単語が聞こえる、が、よくよく聞いてみると、Tolentola,Tolentola-Cortonaと言っている。 ということは、Tolentolaという駅と、Tolentola-Cortonaという駅があって、前のTolentolaで降りてはいけないのだな(日本でも大阪と新大阪があるように)、気をつけねば、と頭にインプット。 2時間ちょっと走ると、Tolentolaという駅に到着。駅の看板に目をこらすと、Tolentolaと書いてあるけど、Tolentola-Cortonaとは書いていない。到着時刻と照らし合わせてもちょっと早いことからもこの駅ではない、と思ったのだけど、、、これが大間違い!!!いくつかある看板のうち1つにだけ、Tolentola-Cortonaと書いたのが車窓の端にちらっと見えた。ここで降りるんじゃん!!!!やっばーい!!! でも、電車はすでに動き出したあと。ああ、思い違いであってほしい!あの1枚だけの看板は次の駅を示したものであってほしい!!!と願うのだが、次に到着したのは全然違う名前の駅。 このときの衝撃がおわかりいただけるでしょうか。。いつものように周りの人に聞きまくればよかったのだけど、客がまばらで近くに人がいなかったというのも災いしたかも。あー、どうしよう。電車は1時間に1本くらいしかない。今日のアポイント、なし崩し的に全部ぱーじゃん!!! あー、どうすれば!?
とにかく電車を降り、反対ホームに行く。一つ手前の駅にもどらねば。次の電車、いつ来るのだろう。 駅員さんに聞こうにも人っ子ひとりいない。ほかの乗客もいない。 仕方なく駅から出て人をさがすと、一人のおっちゃんが歩いてきた。すかさずかけより、Tolemtaloに行きたいんだけど、こっち側のホームで合ってる?と聞くと、「合ってるけど次に来るのは1時間後だよ。僕はタクシーの運転手だから、乗せてあげることできるけど。12ユーロで」と言う。お?、アイムラッキー!とばかり乗せてもらう。 乗り換えまでは20分ある。間に合うのかどうかわからないけど行くしかない! 11時40分の電車に乗りたいと聞いて、運ちゃんもぶいぶい飛ばしてくれる。あと5分。間に合うのか!!?? たとえ間に合ってもホームを探してうろうろしてたら電車が出てしまうかも。 あと3分。もうだめじゃん、という気持ちと、イタリアの電車って遅れるかもしれないしあきらめちゃだめ!という気持ちがせめぎあう。 11時40分。駅に到着。15ユーロわたしておつりはいらない、と言ったからかどうかしらないが、運ちゃんが私のトランクを持って猛然と走ってくれた。走りながら、駅員に「ペルージャ行きは何番線?」と叫ぶ。「チェントロ!」 それ、5番線にダッシュ!!!!間に合った!!!セーフ! 運ちゃんにグラッチェと言い電車に乗り込む。するすると電車が動き出す。時刻は11時43分。この3分遅れに救われたのであった。。
が、苦難は続く。ペルージャで降りるはずが一つ前のペルージャ・ユニベルシテで降りてしまう。 私のほかに一人だけ降りた人に「ここ、ペルージャですよね」と聞いたら「NO!ペルージャは次だよ」 ホームの看板をよく見たら、「ペルージャ」の下にちっちゃく「ユニベルシテ」と書いている!! えー、こんなトリッキーな!!!!「タクシーある?」「バスしかない」がーーん!!! が、神様は私を見捨てなかった。。結局、取材先のKISHIEさんのご主人が車で迎えにきてくれ、30分ほど遅れたとはいえ、その後のアポは予定どおりに進んだのでありました。
午前中のばたばたとは真逆で、午後からはおいしいウンブリア州のワイン、チーズを食べながら取材をし、外国人大学でたまたま見つけた日本人学生に取材することができ、夕方にはゴージャスなお宅を訪問してイタリア人の優雅な日常生活を見学させていただき、地元のバールで食前酒を飲み、、と同じ一日とは思えない楽しい時間をすごしたのでありました。
いい気持ちでホテルにもどって、最後の災難は、暖房が効かなくて冷えっ冷えの部屋で寝るはめになったことでしょうか。 今、毛布にくるまってこの原稿書いてます。 明日はフィレンツェへ。直通電車だから心配していないけど、なんとか無事着きますように・・・。
この記事を書いた人
香川県生まれ。京都精華大学美術学部洋画科卒。アパレル商社、企画会社、教育・IT系、編集プロダクション等で働いた後、出産を機に売り込みを経てフリーライターとなる。子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行う。編集を手がけたメイツ出版発行の『中学生の成績が上がる教科別ノートの取り方最強のポイント55』は、20刷りを超えるベストセラーとなっている。編集講座、ライター講座の講師も務める。3児の母。趣味はボルダリング、HIPHOPダンス、登山(ただし低山専門!)。 Official Website:ishiprox.com |
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